推奨馬
・ステルナティーア(牝)
∟父:ロードカナロア
∟母:ラルケット
∟生産:ノーザンファーム
∟厩舎:岩戸厩舎(木村厩舎)
本日は今週出走予定のサンデーレーシング2020年募集馬のロードカナロア産駒牝馬を紹介します。木村厩舎の例の一件で現在岩戸厩舎に移籍中。ロードカナロア産駒は何頭か紹介しておりますが、この馬は特にPOG選定の際悩みました。言わずと知れたスティルヴィオの全妹であります。
全兄/全妹の関係で言うと先日以下記事でモントライゼとソリッドグロウのことを取り上げました。
ステルナティーアもスティルヴィオ並みに走るのか。現時点でその答えは分かりません。本日の記事も推奨と言いながら懸念点も記載していきます。
推奨点①:調教
ステルナティーアの一週前調教が良かったです。内側から前に走る馬に追いつく手応えが非常に良く見えました。
これだけでも推奨するに値すると考えますが、母ラルケットの子供での比較をしたいと思います。全兄スティルヴィオは当然大活躍でしたが、父がルーラーシップに変わったヒシゲッコウ(プリンシパルS3着)・グランパラディーゾ(1勝クラス1着)はスティルヴィオに比べ見劣りする実績です。
新馬戦調教の様子を比べます。
◾️スティルヴィオ
◾️グランパラディーゾ
ヒシゲッコウは映像がありませんでした。
スティルヴィオの調教は圧巻です。時計こそ普通ですが手応えが抜群で中からの抜け出しがハンパないです。
それに対しグランパラディーゾは見た目も地味でした。それでもグランパラディーゾはPOG期間で2勝するわけですから大したものです。
ステルナティーアは手応えと時計でも完全にグランパラディーゾを圧倒しておりますので、十分な推奨理由に値すると考えます。
推奨点②:馬体
2点目は馬体です。再度兄弟比較します。比較写真はサンデーレーシング 1歳募集時比較です。
◾️スティルヴィオ
◾️グランパラディーゾ
◾️ステルナティーア
見比べて頂くと分かりますが、1歳時はステルナティーアは見劣りします。
ただこれが2歳になると以下のように成長しています。
メリハリのある馬体に成長しています。いかにもスパッと切れそうな馬体ですね。1年でこれだけ成長出来るのであればクラシックまでの期間更なる成長が見込めると考えます。
推奨点③:測尺
同じように兄弟3頭比較します。1歳クラブ募集時の測尺比較です。
◾️スティルヴィオ
・体高:152.0 ・管囲:20.8
・胸囲:168.0 ・体重:431
◾️グランパラディーゾ
・体高:153.0 ・管囲:19.1
・胸囲:171.0 ・体重:385
◾️ステルナティーア
・体高:155.0 ・管囲:19.2
・胸囲:172.5 ・体重:416
スティルヴィオには至らぬも、グランパラディーゾは募集時体重385kgと小柄。ステルナティーアはそれを超えています。
以前以下記事でロードカナロア産駒の馬体重傾向について述べました。
ここに記載している事とは、今回は違う視点で書いています。私が述べた「ロードカナロア産駒は活躍のためには馬体重450kg以上である必要がある」という内容に沿っていません。
都合の良い話でありますが、母ラルケットはキングカメハメハ関連の父との相性が良く、グランパラディーゾのような小柄な馬でもPOG期間2勝まで至らしめたため、スティルヴィオ全妹であればステルナティーアには期待せざるを得ないからであります。
懸念点:サンデーレーシング所属のロードカナロア牝馬
サンデーレーシング所属のロードカナロア牝馬ですが、とにかく活躍が厳しいです。
2018年産駒以前の馬での集計ですが、16頭中POG期間勝ち上がり馬は6頭。POG期間勝ち上がり率37.5%です。
なぜここまでダメな状況なのか分かりません。唯一POG期間で2勝以上を挙げたのはルガールカルムのみ(アネモネS1着)。母にドナウブルーを持つドナウデルタでも至りませんでした。
これがシルクレーシングで同じ条件で行くと、該当馬12頭中POG期間勝ち上がりは8頭。POG期間勝ち上がり率66.7%まで上がります。
ただPOG2勝以上は厳しい所でアーモンドアイとアルモニカの2頭のみ。
最後に
懸念点で挙げたことが気になります。ロードカナロア産駒での最高賞金獲得馬はアーモンドアイです。ただその他の牝馬はそこまで活躍しておりません。アーモンドアイが全てのロードカナロア牝馬の才能を奪ってしまったのかもしれません(そう思わせるくらい強かった)。
今週福永騎手を背に新潟芝1600mでデビュー予定。新潟芝1600mで1番強い種牡馬は今の所ロードカナロアです。得意の舞台でスティルヴィオの再来と言われるような活躍を期待しております。
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