【POG】【推奨】ピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)

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【2020年度産駒推奨】


推奨馬

ピヌスアモリス(牝)
 ∟父:ハーツクライ
 ∟母:フォエヴァーダーリング
 ∟生産:ノーザンファーム
 ∟厩舎:松下武士厩舎
 ∟馬主:サンデーレーシング


今回は、サンデーレーシングのハーツクライ産駒、ピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)をPOG2022-2023期間のPOG推奨馬として紹介します。

サンデーレーシングの牝馬ですがほぼ毎年有力馬を輩出しており、G1競争には必ずといってよいほど出走しております。以下は2022年5月時点で調べた過去5年のPOG期間牝馬限定G1競争におけるサンデーレーシング所属牝馬の結果です。

◾️阪神ジュベナイルフィリーズ



◾️桜花賞



◾️優駿牝馬(オークス)

2017年産駒のサンデーレーシング牝馬は不作の年でしたがそれ以外の年は全て何かしらのG1競争に出走しています。G1競争成績自体は微妙な所ではあるもののG1競争に出走するまでには当然各重賞戦線で活躍しているとが条件ですので、出るだけでもPOG選定には欠かせない要素であると考えます。
現時点でハーツクライ産駒の牝馬がいないのは気になるところでありますがアルーリングウェイ(ジャスタウェイ産駒)の活躍もありそこまでの懸念は不要かと思います。

またサンデーレーシング牝馬は関西所属厩舎が多く出走している傾向があります。今回のピヌスアモリスは関西所属の松下武士厩舎。別クラブではありますがあのレシステンシアを管理していた厩舎ですので期待が膨らみます。

母フォエヴァーダーリングついて

ピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)の母フォエヴァーダーリングですがアメリカのダート短距離路線で活躍した馬です。

G1競争に出走するもののいい成績は残せていませんが、GⅡを1勝しております。主な成績は以下の通りです。

記載されているこの2016年のサンタイネスステークス(GⅡ:ダート1400m)のレースの様子を見ていきましょう。

RACE REPLAY: 2016 Santa Ynez Stakes

最後の直線で根性を見せての勝利。お見事です。血統の件は後で解説しますが母フォエヴァーダーリングはパワータイプの馬のように見えます。日本競馬会の芝レースでどうその力を活かすのか楽しみであります。

馬体・測尺

ピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)の1歳時馬体

これがピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)の1歳時馬体です。
これは凄いですね。真っ先に出る言葉が「すごい」でした。

目に飛び込んでくるのがまずトモです。相当なボリューム且つ筋肉質であります。ボリュームのあまり上向きに突き出ているような印象まで受けます。またいい胴の長さです。マイルはもちろん2000mくらいまでは余裕で対応出来るような雰囲気です。

前足の筋肉のつき方もよく、前方に突き出ているような形状となっており芝を掻き込む姿が目に浮かびます。
背中は若干下がり気味、また腹回りのボリュームはなかなかのもの。これは本当に素晴らしい馬体であると考えます。

兄弟馬の1歳時馬体比較

母フォエヴァーダーリングは過去モンファボリ(Frankel産駒:牝馬)とダノンマイソウル(ディープインパクト産駒:牡馬)の2頭を輩出しております。
モンファボリは募集価格7000万円でPOG期間成績は「1-1-1-3」。ダノンマイソウルはセレクトセール1歳馬セッションで43億円で取引されPOG期間成績は「0-0-0-4」。モンファボリはデビュー戦で圧巻の走りを見せたものの、ダノンマイソウルはうってかわって非常に残念な状況。セレクトセール4億円の名に至らない状態であります。その2頭の1歳時馬体と比較します。

◾️モンファボリ


◾️ダノンマイソウル


この2頭ですが非常に馬体に作りがいいです。胴はある程度の長さを確保しつつ、トモの迫力、全体のバランスなど良いです。ただし出走結果としては厳しい状況。私としてはこの2頭よりもピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)の方が良いと考えます。

母が一緒であることから全体構造は共通項が多いものの、首の作りに差があると思います。太さと角度を見る限りピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)のほうが牝馬ながら力強さを感じます。父がハーツクライに変わり理想の馬体を得たのだと思います。

他ハーツクライ産駒との比較

以下別記事で他ハーツクライ産駒の活躍馬を参照願います。

この中で同じハーツクライ産駒牝馬として比較したいのが有馬記念を優勝するに至ったリスグラシューでしょう。

◾️リスグラシュー

リスグラシューはあまりに強烈です。前足の作り、腹回りのボリューム、トモの迫力等、全ハーツクライ産駒を圧倒する勢いの馬体であります。

ピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)は前足の具合は負けているものの腹回りとトモのボリュームはそこまで負けておりません。あとは2歳までにどういった成長を遂げるかが鍵となりますが、少なくとも残念な結果にはならないことは間違いないと考えます。

測尺

ハーツクライ産駒活躍馬の1歳時測尺を比較してみましょう。

ハーツクライ産駒活躍馬の1歳時測尺の最低条件がこれで一目瞭然となります。

基本的には管囲20以上、胸囲175.5以上、馬体重450以上が必要

ピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)の測尺は素晴らしく、全条件を満たしており、リスグラシューに迫る勢いです。管囲は牡馬のカテドラルと同等でありリスグラシューを超えています。結果としてピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)は見た目以上に馬体の作りは良く、測尺による定量的評価としてもPOG推奨馬の名に恥じないものであると言えます。

血統

ピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)の血統表

∟父母間クロス:Northen Dancer5×5×5

ピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)の血統構成は珍しい構成です。ハーツクライ産駒にDeputy Ministerの配合がある馬をあまり見たことがありません。

ピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)の血統構成として良い点は、母馬にMr. Prospectorの配合があること、母馬にSeattle Slewの配合があることなどが挙げられます。同じような血統配合のハーツクライ産駒活躍馬が存在するか確認していきましょう。

ピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)の同系統配合のハーツクライ産駒活躍馬血統表


◾️フィデル
 ∟父母間クロス:Northen Dancer5×5


◾️ドウデュース
 ∟父母間クロス:Hail to Reason4×5、Lyphard4×4


◾️ダノンベルーガ
 ∟父母間クロス:Lyphard4×6


◾️ダノンセレスタ
 ∟父母間クロス:無し


◾️マイラプソディ
 ∟父母間クロス:Northen Dancer5×5


この5頭を並べた理由は母馬にSeattle Slewの配合があるためです。Seattle Slewの配合はハーツクライ産駒にとって非常に有効です。記載の全頭に配合があります。ピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)にも配合があります。このSeattle Slewの源流がA.P. Indyからという点はダノンベルーガとダノンセレスタと共通

また母馬にMr. Prospectorの配合がある点も非常に良くマイラプソディ以外の4頭に配合あり。

またハーツクライ産駒としては珍しく母馬にDeputy Ministerの配合がある点はマイラプソディと共通しておりました。この中ではマイラプソディと血統配合が似ていると思いました。マイラプソディはPOG期間に重賞競争を勝利しているためこの点期待が持てると思います。

心残りなのはピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)には父母間でLyphard(リファール)の配合がないこと、またLomitas(Niniski、Nijinsky)の配合がないことです。

父母間Lyphardクロスは各種要素を後押しする要素でありますがこの配合は無し。Lomitas(Niniski、Nijinsky)はハーツクライ産駒との相性抜群の血統配合で、サリオスやダノンベルーガに配合がありますがそれも無し。

それでもピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)の血統構成は完璧とは言えないものでありますが、構成としてはむしろ推奨に値するものではあります。


以上です。
ピヌスアモリス(フォエヴァーダーリングの2020)は各種報道によれば2歳デビューも比較的早い方のようです。馬主、馬体、測尺はPOG推奨の点では完璧に近いです。選定を前向きに考えるべき馬であることは間違いないと考えます。

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