はじめに
今回はロードカナロア産駒の選び方についてまとめます。ロードアナロア産駒の特徴や選び方、血統論、馬体論などは世の中に無数にあります。ただそれらを見ても「結局ロードカナロア産駒においてどういう馬を選べばいいのか」ということが分からないものが多くありました。そのため今回の記事は調査した結果を持って、「血統論」を中心にいくつかの結論を出していきます。内容は非常に単純です。血統に詳しく無い方でも理解できるようにまとめます。
なお今回出す結論の全ては絶対的なものではなく、POGにおいて馬選定を行うにあたって皆様の感覚を後押しする要素であることはご理解をお願い致します。
ロードカナロアについて
ロードカナロアですが、2008年生まれのキングカメハメハ産駒牡馬です。POG期間としては葵ステークスを含む3勝。その後香港G1を制するなど輝かしい成績を残し、生涯賞獲得賞金は6億円越え。短距離馬にして異例の年度代表馬に選ばれました。
ロードカナロアの特徴としてはノーザンファーム生産馬ではなくケイアイファーム生産馬だということです。強い馬は牧場に関係なく出現するものですね。
ロードカナロアの種牡馬初年度産駒は2015年産駒。初年度からアーモンドアイ、ダノンスマッシュ、ダイアトニック、スティルヴィオなどを輩出。翌年はサートゥルナーリア、ファンタジストなどを産むなど、最初から相当な馬を出し続けています。
距離も1200m〜2400mまで幅広く、適正距離など存在するのかという疑問まで感じるくらいの守備範囲です。脚質も様々で先行、差し馬など色々です。
ロードカナロア1歳時馬体
これは強烈な馬体です。POG馬選定を行う場合確実に筆頭で考えるレベルの見栄えです。前足の肉付き、トモの強烈な筋肉のハリ、毛艶の良さも良いです。トモの筋肉も足先に伸びています。更にトモは後方にも突き出ています。トモが後方に突き出ている馬は初見ではありませんがこれだけ全体的に盛り上がった形状は他に類を見ないものであります。
ロードカナロアは胴の長さもある程度あるのだと思いました。ロードカナロアはスプリンターズS1200m→安田記念1600mとマイルまでが主戦場ですがもしかすると天皇賞秋など2000mまで対応出来たのではと感じさせます。
こういった父の基本馬体構造が子供たちに受け継がれ、素晴らしい成績を生むのだと、納得がいくものであります。
ロードカナロア産駒としての推奨馬体
先に結論から言うと、「ロードカナロア産駒は馬体推奨における共通項が無いため同産駒同士の比較ではなく純粋に馬体の良さを比較するべき」と考えています。
以下4頭を比較します。全て1歳時馬体です。
◾️アーモンドアイ
◾️スティルヴィオ
◾️シンティレーション
◾️ヴァルディゼール
これらの馬は全てPOG期間で2勝以上できている馬です。ただこの4頭に何らか共通項があるかと言うと、ほぼ無いと考えます。顔つきも父ロードカナロアとは全く違います。シンティレーションに至ってはトモの迫力もそこまでなく2勝出来ているのが信じられません。
アーモンドアイとスティルヴィオもヴァルディゼールもトモは迫力があります。ロードカナロアは母の特徴を見た目の面からも引き出す性質があるからと思います。これを踏まえるとロードカナロア産駒の活躍馬馬体の基本などは説くことは出来ず、むしろ「純粋に馬体の見た目の良さで選定するほかない」と考えます。結論を書きます。
◾️ロードカナロア産駒馬体面結論
・ロードカナロア産駒は同産駒間での馬体比較からの判断は共通項の無さからあまり行う価値がない
・同産駒同士の比較ではなく、純粋な馬体の良さ(測尺、胴の長さ、前足及びトモの肉付き等)で選択すべき
※測尺については1歳時測尺参照時、「2歳時に馬体重450kgを超える期待ができる程度の測尺」の馬を選ぶべき。馬体重450kg以下のロードカナロア産駒の活躍をあまり見たことが無い
母の成績の重要性
ロードカナロア産駒は推奨要素として母馬自身の競争馬時代の成績が良いことが重要です。特にPOG期間は顕著です。
ロードカナロア産駒でPOG期間に活躍している馬、その母の成績を記載します。
要は、POG期間ロードカナロア産駒で成功するのは母馬の成績が重要。且つ母馬が重賞3着内経験があれば狙う価値ありと考えます。
ダノンスコーピオンで結果を出した通り、ロードカナロア産駒の母馬が外国馬で、競走馬時代に外国重賞で3着以内の成績でも有効性は認められます。
ただこれも絶対ではありません。例えばダノンスマッシュですが母スピニングワイルドキャットですが外国馬で且つ重賞勝ちは無しです。それでも国内外G1制覇と凄い成績を出せます。POG期間でも2勝と優秀であります。
逆を言えば母馬が競走馬時代に重賞3着経験を持つロードカナロア産駒で走らなかった馬は相当数おります。母にNHKマイルを勝ったメジャーエンブレムを持つホーリーエンブレム、母にスピードリッパーを持ったエストロなど厳しい結果でした。
この項目の考え方としては、
『ロードカナロア産駒の毎年の頭数は100頭以上おり選択が大変であるため期待値の高い「現役時代に重賞3着内実績を持つ母」の要素で絞り込みをかけることで、POGにてロードカナロア産駒選択における成功確率を上げる』こういったものであります。
以下まとめになります。
◾️ロードカナロア産駒における母馬自体の選定条件
・母馬自体の競走馬時代に重賞3着以内実績があることはロードカナロア産駒の活躍可能性を押し上げる
・母馬実績における重賞成績は国内外を問わない
・可能な限り深く考えず「ベタ」な優秀な母馬を選ぶ(「国内重賞3着内経験馬だけ見る」のような考えでも良い)
これが母馬観点での結論です。
「競走馬時代の成績はさほど目立なかっったが、繁殖牝馬として成功している母のロードカナロア産駒」を選ぶことも悪くはないですが、POG期間のロードカナロア産駒においてあまり成功していないと思います(何より選定における母数が多すぎる)。あくまで母馬の成績が重要です。
当要素における該当馬を確認し、最終的に次項記載する血統評価で取捨選択を行って頂ければ良いと思っております。
ロードカナロア産駒推奨血統構成
今回の記事の1番重要部分であります。ロードカナロアの活躍馬はある程度血統構成における共通項があると思っています。ただ「共通項」とはいえ分岐も多いです。選定時に可能な限りご理解頂けるようまとめます。
【前提】ロードカナロアの血統表
ロードカナロア産駒は父母間クロスはNorthen Dancer5×5×4です。
サンデーサイレンスの血はありません。ただし血統構成は日本競馬界で活躍馬に配合されている血統が多数あります。
キングカメハメハ、Storm cat、Northen Dancer、His Majesty、Raise a Native、Nureyev(ヌレイエフ)、Mill Reef、In Realityなどがそれにあります。
さらにさかのぼるとNijinskyまで存在します。
つまりロードカナロア産駒は父母間クロスを生みやすく、これが6〜7代目までに広がると更にクロスの可能性が広がっているのです。ロードカナロア産駒の成功馬の多くがこの父母間クロスが成立しております。
【前提】Nureyev、Sadler’s Wells、Fairy Kingの血統構成
ロードカナロアにはNureyev(ヌレイエフ)の配合があります。ロードカナロア産駒の血統構成を語る上で重要な存在です。
次項で記載しますがこのNureyevが母馬に配合されているとロードカナロア産駒がいい成績をおさめる傾向にあります。
またNureyevに構成が近いのが、Sadler’s Wells(サドラーズウェルズ)とFairy King(フェアリーキング)です。
POG馬選択においこの3つの血統配合いずれかが母方にあることは相当重要な要素であります。
3つの血統表を並べてみましょう。
◾️Nureyev(ヌレイエフ)
◾️Sadler’s Wells(サドラーズウェルズ)とFairy King(フェアリーキング)
Sadler’s WellsとFairy Kingは完全に同血配合の馬です。またこの2つに対しNureyevは「Northen DancerNorthen DancerとSpecial」の構成でほぼ同血配合です。
先ほどお伝えした通り、ロードカナロアの父キングカメハメハはNureyev(ヌレイエフ)の配合があり、これが母方のNureyev配合だけでなく、ほぼ同血のSadler’s Wells(サドラースウェルズ)とFairy King(フェアリーキング)配合ともまさに「父母間クロス」のような効果を生み能力を開花させているものと思われます。
更に付け加えると、Sadler’s WellsとFairy KingにはサンデーレイレンスやHaloの源流であるHail to Reasonの配合もあります。ロードカナロア産駒の成功馬には母方にサンデーサイレンスの配合が無い馬の成功例もありますが、Sadler’s WellsとFairy KingにあるHail to Reasonが作用している可能性があります。
【推奨配合①】母馬にNureyev配合
母馬にNureyev配合があり父ロードカナロアとの間で父母間クロスを成立させている最も有名な馬はアーモンドアイです。
母馬にNureyev配合のあるロードカナロア産駒活躍馬の血統表を並べていきます。
◾️アーモンドアイ
∟父母間クロス:Nureyev5×3、Northen Dancer5×4
◾️ルガールカルム
∟父母間クロス:Nureyev5×4、Northen Dancer5×5、Raise a Native5×5
∟父母間クロス:Nureyev5×5
獲得賞金順位で確認したところこの3頭でした。母Nureyev配合の全体母数が分かりませんので何とも言えませんが、成功要素の1つであることは間違いないですが、成功確率は低いのかもしれません。以下まとめます。
◾️母馬Nureyev配合まとめ
①ノーザンファーム生産馬である
②Nureyevと別路線でNorthen Dancerクロスが成立している
③サンデーサイレンス配合が必要
④更に別の父母間血統クロスが成立している
アーモンドアイは④がありません。それでも驚異的な成功をおさめたのは前項で述べた「母馬自体の現役時代競争成績」が不足を補い素質開花させた結果なのだと思います。ルガールカルムは①〜④全てに該当。Tagaloa(タガロア)は②③が該当。ただし母馬自体の実績は無し。とにかく各要素がどれだけ揃っているかが命運を決めるようです。
(Tagaloaについてはあとで別途述べます)
【推奨配合②】母馬にSadler’s Wells配合
Sadler’s Wellsですが、母馬にこの配合がある馬が最もロードカナロア産駒成功馬を輩出しています。ロードカナロア産駒を確認する上では最も重要視すべき要素であると考えます。
これにはサートゥルナーリアが該当します。
皐月賞(G1)を勝ち大きな成功をおさめました。他にも2021年に京王杯2歳ステークスを勝ったキングエルメスにも配合されています。
母馬にSadler’s Wells配合のあるロードカナロア産駒成功馬の血統表を見ていきましょう。
◾️サートゥルナーリア
∟父母間クロス:Northen Dancer5×4
◾️キングエルメス
∟父母間クロス:Northen Dancer5×5、Mr. Prospector4×5
◾️パンサラッサ
∟父母間クロス:Northen Dancer5×4
◾️ダノンスコーピオン
∟父母間クロス:Northen Dancer5×4
◾️リッケンバッカー
∟父母間クロス:Northen Dancer5×4×5、Mr. Prospector4×4、In Reality5×5
◾️シンティレーション
∟父母間クロス:Northen Dancer5×5
◾️ブランノワール
∟父母間クロス:Northen Dancer5×5、Mr. Prospector4×4
以上重賞勝ち馬を含む7頭が該当していました。父母間クロス部分を赤枠、それ以外の重要要素を青枠で囲んでいます。父ロードカナロア側のNureyevと母方Sadler’s Wellsが明らかに相乗効果となっているのが分かります。まとめると以下のようになります。
◾️母馬Sadler’s Wells配合まとめ
①ノーザンファーム生産馬以外でも活躍馬多数
②父母間Mr. Prospectorクロスがある
③母馬にサンデーサイレンスの配合がなくとも問題なし
④母馬にHail to Reason配合があると効果が上がる
⑤母父スペシャルウィークの構成は重賞勝ちの期待値が高い
⑥その他父ロードカナロアに含まれるIn Reality、Mill Reef、Nijinskyの配合がある
⑦父ロードカナロアにはないがGrey Sovereign(←Caro)やShirley Heightsの配合がある
Sadler’s Wells配合のロードカナロア産駒は狙い目であります。ただそれだけではいけません。それ以外の各種補填要素がいかに揃っているかで選択するかどうかを決めねばなりません。それにしてもSadler’s Wells配合ありの母父スペシャルウィークの馬は凄いです。サートゥルナーリアが活躍していた際「シーザリオだから」という見解ではありましたが見事キングエルメスがそれを打破し、これが成功条件の一つであると確信させてくれました。
【推奨配合③】母馬にFairy King配合
Sadler’s Wellsと完全同血のFairy Kingも当然効果があります。以下活躍馬の血統表を並べます。
◾️スティルヴィオ(ステルナティーア)
∟父母間クロス:Northen Dancer5×4
◾️ミッキーワイルド
∟父母間クロス:Northen Dancer5×4
この2頭の母馬は現役時代にそれぞれ重賞3着以内実績があります。Fairy King配合の馬は少なく全てファルブラヴからの流れです。また母ラルケットとの配合のスティルヴィオ、全妹のステルナティーアは重賞にも通用する力があります。以下まとめます。
◾️母馬Fairy King配合まとめ
①ノーザンファーム生産馬である
②母馬自体に現役時代の重賞3着内実績がある
③母方にサンデーサイレンス配合がある
④その他Nijinsky等、父ロードカナロアにある血統配合があると良い
【推奨配合④】母馬にハーツクライ配合
これも重要な組み合わせです。父ロードカナロア×母父ハーツクライの組み合わせの威力を最初に世に知らしめたのはケイデンスコールでしょう。
更にヴァルディゼールも重賞制覇。更にはTagaloa(タガロア)がオーストラリアでG1競争を勝利したことで世界的にも有力な血統構成であると認識されたものと考えております。
以下該当馬血統表を記載します。
◾️ケイデンスコール
∟父母間クロス:無し
◾️Tagaloa(タガロア)
∟父母間クロス:Nureyev5×5
◾️ヴァルディゼール
∟父母間クロス:Northen Dancer5×5、Mr. Prospector4×4
◾️トロゼトワル
∟父母間クロス:無し
これらは全て重賞勝利した馬です。特徴的なのが先ほど記載した「ロードカナロア産駒は母馬の現役時代に重賞3着内歴があること」と記載しましたが、父ロードカナロア×母父ハーツクライの組み合わせで成功しているこれらの母馬は重賞3着内歴を持っている馬が1頭もいません。
逆に以下記事で推奨したアドマイヤラヴィは母がクイーンC勝利、優駿牝馬3着のアドマイヤミヤビであるにもかかわらずいい結果が出ておりません。
本当に不思議なものであります。それでは以下まとめます。
◾️母馬ハーツクライ配合まとめ
①ノーザンファーム生産馬以外でも結果は出せる
②現時点では現役時代に良い実績がない母馬の方が良い結果が出ている
③5代目までの父母間クロスの血統構成がなくとも問題ない(あればなおよし)
⑥別路線でGrey Sovereign(←Caro)やNijinsky等の配合が成功可能性を上げる
ただハーツクライ配合であれば良いということではありません。ハーツクライがいいのはトニービン配合があることだと思います。トニービンはGrey Sovereign系です。他ロードカナロア産駒においてもCaroを代表とする配合があることでの成功例もあります。
その他の父ロードカナロア自体に含まれる血統配合があることは必要条件であります。
【推奨配合⑤】母馬にディープインパクト配合
ハーツクライ配合を紹介するのでればディープインパクト配合も語らねばなりません。父ロードカナロア×母父ディープインパクトの配合で1番有名なのは小倉2歳ステークスを勝ったファンタジストでしょう。
早速ですが活躍馬血統表を並べていきます。
◾️ファンタジスト
∟父母間クロス:Northen Dancer5×5、His Majesty5×5
◾️ヴィアドロローサ
∟父母間クロス:Northen Dancer5×5
◾️アドマイヤハダル
∟父母間クロス:Northen Dancer5×5
これら3頭は全てPOG期間で2勝以上しております。これらディープインパクト配合を持つ母馬は現役時代に重賞3着内歴がありません。また特徴的なのは母馬の中で5代目までにLyphard(リファール)クロスが成立しているロードカナロア産駒が活躍していることです。ロードカナロアにLyphardはありません。ただ母馬の中でLyphardクロスが成立している場合、父ロードカナロア×母父ディープインパクト配合の期待値を上げることが出来るようです。
以下まとめます。
◾️母馬ディープインパクト配合まとめ
①ノーザンファーム生産馬ではなくとも問題無し
②母馬現役時代に重賞3着内歴無し(重賞3着内歴があると悪いかは不明)
③母馬の中でLyphard(リファール)クロスが成立していると成功率向上
④父ロードカナロアとのNorthen Dancer以外のクロスが成立すると成功率向上
この組み合わせは今後増える傾向にあると思います。以下記事でLyphardクロスの威力をまとめておりましたが、ロードカナロア産駒を語る際も登場するとは思いませんでした。
【推奨配合⑥】母馬にDeputy Minister配合
ロードカナロア産駒活躍馬には母馬にDeputy Minister(デピュティミニスター)の配合がある馬も多くいます。今回は早速血統表を並べます。
◾️グルーヴィット
∟父母間クロス:無し
◾️アンヴァル
∟父母間クロス:Northen Dancer5×5、Mr. Prospector4×5×5
◾️グランデマーレ
∟父母間クロス:無し
◾️カレンモエ
∟父母間クロス:無し
◾️テーオーマルクス
∟父母間クロス:Northen Dancer5×5、Nureyev5×5
並べてみて思いましたが、Deputy Minister(デピュティミニスター)のロードカナロアの配合はDeputy Ministerだけでは成り立たないものであるかのような印象を受けました。例えばグルーヴィットは母父スペシャルウィークに支えられながら トニービンやNijinskyも加わることでより強固な血統構成を確立。グランデマーレもカレンモエもトニービンに支えられています。テーオーマルクスにはNureyevクロスが入っておりこちらも良い固め方です。
以下まとめます。
◾️母馬Deputy Minister配合まとめ
①ノーザンファーム生産馬以外でも問題無し
②母馬は重賞3着内歴があるほうが安心
③父母間クロスは不要。ただしNureyev、Grey Sovereign( ←トニービン)、Northen Dancer、Mr. Prospector等の配合は成功確率を向上させる
【推奨配合⑦】父ロードカナロアに含まれる血と好相性血統をとにかく混ぜる
無茶苦茶な言い回しですがそういう馬もいるのです。要はここまで記載しました①②③④⑤⑥のどこにも属さないのですが①②③④⑤⑥で述べた要素の断片を寄せ集めたような配合のロードカナロア産駒がいるのです。
◾️アンフィトリテ
∟父母間クロス:In Reality5×5×4、Raise a Native5×5
◾️フォドラ
∟父母間クロス:Northen Dancer5×5
この2頭は①②③④⑤⑥のどれにも属しません。ただし①②③④⑤⑥に部分的に書いている下支えの血統が散りばめられています。
・Hail to Reason
・トニービン(Grey Sovereign)
・Mill Reef(ミルレーサーの源流)
・In Reality
・Raise a Native
下支えの血統もこれだけ集合すると能力を発揮出来る力は備わることもあるようです。
また血統推奨要素が少なく、また母馬の現役時代活躍も無し、非ノーザンファーム生産馬、この悪条件での成功をおさめた超例外のロードカナロア産駒がいます。それがダノンスマッシュです。
ダノンスマッシュは国内外G1を制覇する強力な馬であり、ロードカナロア産駒としてはアーモンドアイに次ぐ歴代2位の獲得賞金を誇ります。
ただダノンスマッシュの血統表を見てもなぜここまで成功しているのか全く分かりません。
◾️ダノンスマッシュ
∟父母間クロス:Northen Dancer5×4、Mr. Prospector
この通り父母間クロスはありますが、強いて言えばそれだけです。あえて挙げるならばRoberto(ロベルト)からのHail to Reason配合があるという事、Danzig配合があることくらいしかないのであります。こういったものは突然変異種として認識し基本的には①②③④⑤⑥の内容を軸として選定していくほうが安全な道であると考えます。
最後に(総括)
ここまで読んでいただきありがとうございます。ロードカナロア産駒は相当な数がいますがこの記事で提唱した各種フィルタを用い選定すれば、その選定作業すらも楽しさをもたらすことが出来るのではないかと思っております。
それでは全項目のまとめを記載します。
◾️ロードカナロア産駒成功条件総括
・基本はノーザンファーム生産馬から選択が良いが各種条件を満たせば非ノーザンファーム生産馬を選択するのは問題無し
・馬体はロードカナロア産駒の特徴というものはないため、同産駒間比較は重要視せず単純に馬体の評価をすべし
・1歳時測尺は2歳デビュー時450kgを超える馬体重まで成長期待の出来る馬を選ぶこと
・母馬に現役時代における重賞3着内歴があれば成功確率が向上する(ただし母父ハーツクライ、母父ディープインパクトは例外)
・血統配合は母馬にNureyev(ヌレイエフ)配合が良い
・血統配合は母馬にSadler’s Wells(サドラースウェルズ)配合が良い。母父スペシャルウィークの配合と合わせると重賞勝利可能性大
・血統配合は母馬にFairy King( フェアリーキング)配合が良い。その母馬は重賞3着内歴有りが重要要素
・父ロードカナロア×母父ハーツクライの血統配合は良い。ただしロードカナロア側にある血統要素を母も兼ね備えておくべきであること。また母馬は現役時代むしろ活躍出来ていない方が良い
・父ロードカナロア×母父ディープインパクトの血統配合は良い。同時にロードカナロア側にある血統要素を母も兼ね備えておくべき。母馬は現役時代に活躍していないほうが良い。また母馬内でLyphard(リファール)クロスがあると成功確率が向上する
・母馬にDeputy Minister(デピュティミニスター)配合は良い。ただし同時にロードカナロア側にある血統要素を母も兼ね備えておくべき
・ロードカナロア産駒を成功に導く下支えの血統配合が複数あるか、6代目以降にでも該当血統があるか確認すること
∟In Reality
∟Mill Reef
∟Raise a Native
∟Northen Dancer
∟Mr. Prospector
∟トニービン(Grey Sovereign)
∟Caro(Grey Sovereign)
∟ Hail to Reason
∟Shirley Heights
∟Nijinsky
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