【POG論】ドゥラメンテ産駒の選び方

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【POG論】


はじめに

今回はドゥラメンテ産駒の選び方について考えをまとめます。以前書きました「ロードカナロア産駒の選び方」に続き2つ目の産駒選定方法まとめです。

毎年多くの頭数が輩出されるドゥラメンテ産駒ですが、父ドゥラメンテは2021年8月に死亡。非常に残念であります。POG選定において当記事の存在の意味もあと数年ということです。

今回の記事については題名通りPOG期間を対象としたドゥラメンテ産駒の選び方についてまとめているのですが、そもそも「ドゥラメンテ産駒自体選ぶべきなのか」という疑念が残ります。この疑念については当記事では払拭しきれません。2019年産駒から始まったドゥラメンテ産駒ですがPOG期間重賞勝利馬は弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ)を勝ったタイトルホルダーのみ

またドゥラメンテ産駒は牝馬が非常に厳しい状態で勝ち上がりすら厳しいです。ただ重賞レースで3着内馬を少しずつ出しているのも事実です。
総じて、以下のような考えの元で記事をまとめております。

POG馬選定においてドゥラメンテ産駒を多数入れることは避けるべきだが、厳選の1頭を入れて最低3000万円近くの「点数(賞金)」を確実に稼げる存在になりPOG総合点数の底上げをする

POGで上位に行くには総合力が大事です。ドゥラメンテ産駒活躍馬を見る中である程度の共通項が見えてきました。
今回は「馬体」と「血統」を中心に解説していきます。

ドゥラメンテについて

ドゥラメンテはサンデーレーシングで募集されたキングカメハメハ産駒であり母にエリザベス女王杯優勝のアドマイヤグルーヴという超良血馬です。

管理する堀厩舎にしては珍しくセントポーリア賞勝利後、中1週で共同通信杯参戦。恐らく相当期待されていたんでしょう。皐月賞で衝撃的な末脚で最後の直線一気に差し切りG1タイトル獲得。その後東京優駿も勝利し2冠達成であります。

ドゥラメンテ産駒の現状

先ほども記載した通りドゥラメンテ産駒はPOG期間における重賞勝利がタイトルホルダーのみ。古馬期間も含めると小倉大賞典(GⅢ)を勝ったアリーヴォもいます。
他POG期間の重賞レースで馬券対象となった馬は以下の通りです。

・ベルクレスタ(牝)
 ∟アルテミスS2着
 ∟クイーンC3着

・キングストンボーイ(牡)
 ∟青葉賞2着

・ジュンブルースカイ(牡)
 ∟東京スポーツ杯2歳S3着

・スターズオンアース(牝)
 ∟フェアリーS2着
 ∟クイーンC2着

あくまで重賞での状況を並べましたが頭数がまだ少ないです。ただし1勝クラスまで広げるとかなり増えます。冒頭で「ドゥラメンテ産駒は何頭も選ぶものではない。厳選の1頭を選ぶべき」と書いたのはまさにこういう所からの言葉でありますが、その厳選の1頭を選ぶ方法を解説していきます

馬体

ドゥラメンテ1歳時馬体

まずドゥラメンテ自体から見ていきましょう。ドゥラメンテは非常に綺麗な馬体です。全体のバランスが良いですね。ドゥラメンテはものすごく筋肉質というわけではなく、どちらかというと無駄が少なく研ぎ澄まされたような見た目です。重心も高めです。
要所ごとに確実に筋肉は備わっており、これがあのG1で見せた爆発力を生んだのでしょう。
また胴も長くまさに戦闘機という雰囲気ですね。POG選定においては上位に位置付けたい馬体の見た目です。

ドゥラメンテ産駒としての推奨馬体

先に結論を書きます。
『ドゥラメンテ産駒については父ドゥラメンテがそうであったように筋肉質な馬体を求める必要はない。全体のバランスと要所ごとに筋肉が備わっている事(ただし牝馬は筋肉質な馬体が良い)』と考えます。正直ドゥラメンテ産駒も個体ごとに見た目はバラバラです。

父ドゥラメンテの遺伝子を良く引き継いでいると思わせるのがレヴァンジルです。
◾️レヴァンジル(牡)

レヴァンジルは当記事を書いた2022年3月時点でPOG期間2勝。胴の長さ、全体のバランスの良さ、過剰な筋肉質ではなく要所ごとにきれいにまとまっております。トモの形状も背中の具合もよく似ています。これがドゥラメンテ産駒馬体の理想だと考えます。
似たような見た目の馬としてスターズオンアースがいます。

◾️スターズオンアース(牝)

腹回りの見た目の印象が父ドゥラメンテ、また先ほどのレヴァンジルと異なります。ただ全体的な印象としては共通してる部分あると考えます。
ドゥラメンテ産駒は先ほどからそこまで筋肉質である必要はないと説明してきましたが、牝馬はある程度筋肉質である方が良さそうです。また腹回りもボリュームがある方がよさそうです。
それはベルクレスタでも出た特徴です。

◾️ベルクレスタ(牝)

ベルクレスタはスターズオンアースとともにPOG2021-2022期間の重賞戦線で活躍している馬です。先ほど述べた通りそこまで筋肉質とは言えませんが全体的にボリュームがあり特に腹回りの具合がスターズオンアースと共通している印象を受けます

その他ドゥラメンテ産駒活躍馬の馬体を並べていきます。

◾️レインフロムヘヴン(牡)


◾️アスコルターレ(牡)


◾️ドゥラモンド(牡)


◾️ドゥラドーレス(牡)


◾️ティーガーデン(牡)

この5頭は全てPOG期間中2勝している馬です。アスコルターレだけが完全に異質でありますが、その他の見た目はシャープです(ドゥラモンドとティーガーデンは若干筋肉質か)。この中で2勝目最も強い印象を受けたのがセントポーリア賞を勝ったドゥラドーレスです。見た目は迫力に欠けるもののバランスは非常に良いです。

ドゥラメンテ産駒牡馬は特にバランスが重要なのでしょう。筋肉がある事に越したことはないのでしょうが重要なのはバランスであり胴が長いこと、首の長さ、トモの形状などで判断するべきであると考えます。

血統

ドゥラメンテの血統表

∟父母間クロス:Northen Dancer5×5×5

ドゥラメンテは父キングカメハメハ、母アドマイヤグルーヴ。血統表を載せる必要がないくらい有名な構成です。そのためトニービン(Grey Sovereign系)、Mill Reef(ミルリーフ)、Northen Dancer、Halo(Hail to Reason)、Mr. Prospector、Nureyev(ヌレイエフ)等々、良血馬に含まれる要素が満載であります。それでは次項、ドゥラメンテ産駒の活躍馬の血統表を並べていきます。
余談ですが「キングカメハメハ×アドマイヤグルーヴ(エリザベス女王杯1着)=ドゥラメンテ」、「ロードカナロア×フサイチパンドラ(エリザベス女王杯1着)=アーモンドアイ」とキングカメハメハ関連の子がエリザベス女王杯1着馬と交配した場合、歴史的名馬となるものなのでしょうか。運命的な何かを感じる次第であります。

ドゥラメンテ産駒POG期間活躍馬の血統表

ドゥラメンテ産駒のPOG期間活躍馬の血統表です。ご覧頂くと分かりますが各馬とも推奨要素が入り混じっており系統別に並べることが出来ませんでした。そこでドゥラメンテ産駒については一旦全て並べて最後に推奨要素まとめといきます。

◾️タイトルホルダー

∟父母間クロス:Mr. Prospector4×5

◾️キングストンボーイ

∟父母間クロス:Mr. Prospector4×3

◾️スターズオンアース

∟父母間クロス:Mr. Prospector4×3

◾️ベルクレスタ

∟父母間クロス:Mr. Prospector4×3

◾️ジュンブルースカイ

∟ 父母間クロス:Mr. Prospector4×5、Halo4×4×5

◾️アヴェラーレ

∟父母間クロス:Mr. Prospector4×5、Halo4×5

◾️レヴァンジル

∟父母間クロス:無し

◾️ヴァリアメンテ

∟父母間クロス:Hail to Reason5×4

◾️アドマイヤザーゲ

∟父母間クロス:Mr. Prospector4×4、Nureyev5×4、Halo4×5

◾️ドゥラドーレス

∟父母間クロス:Halo4×5

◾️ティーガーデン

∟父母間クロス:Mr. Prospector4×5、Nureyev5×5

◾️ルース

∟父母間クロス:Hail to Reason

◾️ドゥラモンド

∟父母間クロス:Mr. Prospector4×5、Hail to Reason5×5

◾️アスコルターレ

∟父母間クロス:Raise a Native5×5

◾️レインフロムヘヴン

∟父母間クロス:Mr. Prospector4×4、Nureyev5×4、Hail to Reason5×5

ドゥラメンテ産駒血統推奨要素まとめ

前項でドゥラメンテ産駒POG期間活躍馬15頭を挙げました。推奨要素を以下にまとめます。

◾️ドゥラメンテ産駒血統推奨要素

1:母方にサンデーサイレンス配合が無い
2:父母間でMr. Prospectorクロスがある
3:母方にMonsun配合がある
4:母方にShirley Heights配合がある(Mill Reef配合がある)
5:母方にSadler’s Wells配合がある
6:父母間Nureyevクロスがある
7:母方にDanzig配合がある
8:母方にNijinsky配合がある
9: 母方にソニンク配合がある
10:母方にMachiavellian配合がある
11:母方にRoberto配合がある
12:母方にサンデーサイレンス配合がある
13:サンデーサイレンス配合以外からの父母間Halo(Hail to Reason)クロスがある

この条件の該当状況は以下の通りです。

この通り状況はバラバラです。ただし挙げさえて頂いた13項目のうち最低3つ以上該当していることが成功条件であります。
また項目番号は個人的観点におけるドゥラメンテ産駒血統要素の必要要素順位を意識し書いています(例:項番「1」=重要度1位、項番「5」=重要度5位)
その観点で行くと、タイトルホルダーの構成がドゥラメンテ産駒にとって1番良いという考えだという事です。



まず言えるのが、ドゥラメンテ産駒は母方にサンデーサイレンスの血がない方が良いという事です。15頭中12頭該当しています。
不思議です。同じキングカメハメハを父にもつロードカナロア産駒は母馬にサンデーサイレンスの血がある方が良いです。
ドゥラメンテ産駒は父方にサンデーサイレンスの配合があるため不要というのかもしれません。また 日本国内の馬には大方サンデーサイレンスの血が配合されている中で、サンデーサイレンス配合と相性があまり良くないという事から活躍馬をあまり輩出出来ていないのかもしれません

次にMr. Prospectorの父母間クロスの存在です。15頭中11頭配合あり。これも間違いなく重要な要素です。
ただ2019年産駒で活躍しているレヴァンジルとドゥラドーレスにこの配合がないのは意外でした。アスコルターレの部分が△になっているのはアスコルターレ自体にMr. Prospector配合が無い代わりにRaise a Nativeのクロスが成立しています。Mr. Prospectorにおける部分的配合でも効果はあるようです。

Monsunの血も重要です。該当馬はスターズオンアースとヴァリアメンテの2頭でそもそも該当馬が少ないですが2頭ともPOG期間2勝馬です。

Monsunが入っていればドゥラメンテ産駒選出のときです。

Shirley Heightsも重要です。以前からPOGまくれーんのブログでこのShirley Heightsの血の配合が含まれる馬は日本競馬界で活躍することが多いと述べてきましたがドゥラメンテ産駒に配合されているのは特に重要な要素です。タイトルホルダーとキングストンボーイの2頭に配合があり2頭ともPOG期間で重賞連帯を果たしています。

レヴァンジルにも配合があり期待通りを備わらせてくれました。

ロードカナロアと同様に、ドゥラメンテ産駒もNureyev(ヌレイエフ)クロス、Sadler’s Wells配合が重要であります。Sadler’s Wellsは頭数としてタイトルホルダーを含む3頭でありますがドゥラメンテ産駒としてはNureyevよりもSadler’s Wellsのほうが威力を発揮するものと考えます。またベルクレスタの部分を△にしているのは母馬にあるNumberという配合から「4代目にSpecial、5代目にNorthen Dancer」の流れになっておりSadler’s Wells及びNureyevと同配合であるためです。とにかく組み合わせる事です。

ソニンク、また その流れのMachiavellianも良い配合です。該当はティーガーデンとアドマイヤザーゲ。どちらも良い活躍です。

ソニンクは下にMachiavellian→Mr. Prospector/Haloと繋がっていきます。サンデーサイレンス配合をあまり好まないドゥラメンテ産駒であっても結局母方Halo配合は良い影響を及ぼしてくれるようです。

その他Danzig、Nijinsky、Roberto等の配合をどれだけ寄せ集めることが出来るかもドゥラメンテ産駒成功の秘訣だと考えます。

※補足※
ドゥラメンテ産駒の活躍馬には他にも母馬にStorm cat、Caro( Grey Sovereign系)、Lyphard、Rainbow Questなど好相性の血統は他にもあり。
とにかく複数の要素が同時に組み合わさっている事が重要

最後に(総括)

ここまで記載したことを最後にまとめます。ドゥラメンテ産駒はまだ活躍を伸ばしていく可能性があるものと考えます。POG選定の際は、当記事の内容を参考にしつつ皆さまの相馬眼にて厳選の1頭がクラシック出走、重賞制覇出来ることを期待しております。

◾️ドゥラメンテ産駒選定条件

①ドゥラメンテ産駒選定考え方としては今回推奨する方法を用い「POG点数を底上げ出来る厳選の1頭を選ぶ」のような考えで選定する

②性別優先順位としては牡馬>牝馬の状況。ただし2019年産駒の中では牝馬の活躍も一部出始めた

③馬体については父ドゥラメンテの雰囲気を受け継ぐような要所ごとに無駄なく筋肉が備わるシャープなものが良い。ただし牝馬については比較的筋肉質且つふっくらなものが良い

④血統確認時にはまず「母方にサンデーサイレンス配合の無いもの」を優先する

⑤血統確認時には「父母間Mr. Prospectorクロスが成立しているもの」を優先する

⑥過去ドゥラメンテ産駒の血統構成における最高峰はタイトルホルダーだと考える。要素④⑤に加え、Sadler’s Wells+Shirley Heightsのものを選ぶ

⑦その他ドゥラメンテ産駒の成功に必要な血統配合が複数同時に組み合わさっているものを選ぶ
 ∟Sadler’s Wells
 ∟Nureyev(父母間クロス成立)
 ∟Monsun
 ∟Shirley Heights
 ∟Mill Reef
 ∟Danzig
 ∟Nijinsky
 ∟Roberto
 ∟ソニンク(Machiavellian)

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