テンカノギジン(モスカートローザの2020)

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【2020年度産駒推奨】


推奨馬

テンカノギジン(牡)
 ∟父:エピファネイア
 ∟母:モスカートローザ
 ∟生産:ノーザンファーム
 ∟厩舎:手塚貴久厩舎
 ∟馬主:星野壽市


今回は星野壽市(ほしのじゅいち)オーナーのエピファネイア産駒、テンカノギジン(モスカートローザの2020)をPOG2022-2023の推奨馬として紹介します。

星野壽市オーナーですがPOGまくれーんとしてあまり注目しておりませんでしたが、調べるにつれて魅力的なオーナーであると思いました

星野壽市オーナー所有馬で恐らく一番有名な馬はヤングマンパワーでしょう。POG期間アーリントンカップ(GⅢ)を勝利、古馬になって以後も関家記念(GⅢ)など非常に良い活躍をしました。

POG期間で最も優秀な成績をおさめたのは桜花賞(G1)を制したアユサンでしょう。

桜花賞(G1)でデムーロ兄弟によるワンツーフィニッシュは記憶に新しいところです。

またPOG期間に2勝を挙げたエイシンフラッシュ産駒のココロノトウダイもいます。POG期間重賞戦線では通用しなかったものの個人的に好きな馬でした。

スプリングステークス(GⅡ)で2着に来たアサマノイタズラも星野壽市オーナーの所有馬です。

このように何かしらPOGに影響のあるオーナーであるため所有馬について無視出来ないと考えます。

馬名も面白いセンスであります。全てではありませんが近年は日本語読みの馬名が複数あります。「上毛かるた(1947年発売の郷土かるた)」からの由来で、アサマノイタズラ(浅間のいたずら:浅間山噴火)、エンギダルマ(縁起だるま:少林山達磨寺の達磨大師)、今回のテンカノギジン(天下の義人:杉山茂左衛門)など色々あるようです。またそういった名前の馬が日本競馬界で結果を残しているのですから本当にすごいです。

星野壽市オーナーですが手塚貴久厩舎と縁があるのか多くの馬が手塚厩舎管理下にあり、更に星野壽市オーナー×手塚厩舎の馬はPOG期間の勝ち上がり及び活躍に期待が出来ます。主な星野壽市オーナー×手塚厩舎の馬は以下の通りです。

◾️星野壽市オーナー×手塚厩舎主な管理馬のPOG期間成績

・ヤングマンパワー
 ∟アーリントンカップ(GⅢ)1着

・アユサン
 ∟桜花賞(G1)1着
 ∟チューリップ賞(GⅢ)3着
 ∟アルテミスS(重賞)2着

・アサマノイタズラ
 ∟スプリングS(GⅡ)2着

・ココロノトウダイ
 ∟きんもくせい特別1着

最も重要な情報は「星野壽市オーナー×手塚厩舎の馬は他厩舎との組み合わせと比較しどの程度差があるのか」という定量的データでありますが、全ての集計には至りませんでした。ただ星野壽市オーナーの所有馬の獲得賞金上位馬は軒並み手塚貴久厩舎との組み合わせでした。

テンカノギジン(モスカートローザの2020)の性質を見極め選定するかの検討は行うべきものと考えます。

馬体

テンカノギジン(モスカートローザの2020)の1歳時馬体

こちらがテンカノギジン(モスカートローザの2020)の1歳馬馬体です。

写真を見た時の第一印象は「まさにエピファネイア産駒だ」というものでした。エピファネイア産駒の特徴として、「横長の長方形型」の馬体となっていることが多くありますが、まさにその言葉通りといったところであります。

全体的なボリュームがものすごいです。まずはど迫力の腹回りにはじまり、前足の付け根も筋肉がどっしりと備わっております。セレクトセール出身馬ですので測尺公開はありませんが写真を見る限りは最低でも管囲20cm以上は固いと思われます。ある程度の胴のの長さが雄大さを醸し出し、そのままトモへと繋がっていきます。トモの形状も美しく漆黒の皮膚の下に力強い筋肉をまとっている印象であります

先ほども述べた通りテンカノギジン(モスカートローザの2020)はセレクトセール出身馬です。2021年セレクトセール1歳馬セッションにおいて1億560万円で落札されました。実際のセレクトセールの様子を見ていきましょう。

セレクトセール2021 生中継 1日目 1歳馬

5時間18分あたりから開始します。この映像の雰囲気、馬体の迫力は凄まじいものですね。若干の落ち着きのなさから気性面は懸念するところでありますが、馬体の艶、筋肉の質も、素人ながら間違いなく良いというものが伝わって来ます。

他エピファネイア産駒との比較

以下フォラブリューテ(ブルーメンブラットの2019)の記事を参考にエピファネイア産駒の活躍馬の1歳時馬体と比較していきます。

参考までにエフフォーリアの1歳時馬体を抜き出します。

◾️エフフォーリア

エフフォーリアの馬体は素晴らしいです。特徴的なのが前足の付け根部分です。猛烈な筋肉のつき方をしており足の部分もかなり太く筋肉質に見えます。またトモの大きさも相当な迫力です。

テンカノギジン(モスカートローザの2020)と比較するとまず首の太さに差があります。エフフォーリアの方が太く力強い雰囲気があります。またトモの大きさもエフフォーリアが勝っております。それ以外の体の迫力、前足の具合は見劣りしません。エフフォーリアと同等の結果が出せるには至らない可能性は大きいものの、重賞でもある程度活躍が見込める馬体であると考えます

血統

テンカノギジン(モスカートローザの2020)の血統表

◾️テンカノギジン(モスカートローザの2020)
∟父母間クロス:Hail to Reason5×5、サンデーサイレンス4×3(Halo5×4)、Northen Dancer5×5


テンカノギジン(モスカートローザの2020)の母モスカートローザはディープインパクト産駒です。エピファネイア産駒における「父エピファネイア×母父ディープインパクト」の組み合わせとしては、ホープフルステークス(G1)2着のオーソクレースや、アリストテレスといった成功例があります。それらと同等の結果が得られるか確認していきましょう。

エピファネイア産駒成功馬の血統構成との比較

以下ドナウブルーの2020の記事で比較していきます。

ここにエピファネイア産駒の成功馬における血統構成をならべると以下のようになります。

◾️エピファネイア産駒の成功馬における血統構成

① 父母間でサンデーサイレンス4×3、Hail to Reason5×5の構成がある
② 父母間で「①」とは別路線でHaloクロスがある
③父母間でSadler’s Wellsのクロスがある
④父母間でNorthen Dancerのクロスがある
⑤母方にDanzigの配合がある
⑥母方にMr. Prospector配合がある
⑦母方にKrisの配合がある
⑧母方にトニービンの配合がある

⑨母方にLyphardの配合がある

おおよそ4つ以上該当があれば良いというところ、テンカノギジン(モスカートローザの2020)の該当数は3つ。該当箇所は①④⑨。若干懸念要素だと考えます

POGまくれーんとしてはテンカノギジン(モスカートローザの2020)の血統構成」はあまり評価出来ないというのが正直なところであります。エピファネイア産駒×母父ディープインパクトの組み合わせの活躍馬オーソクレースアリストテレスには母馬にSadler’s Wells配合が共通してありました。またMr. Prospectorかトニービン(Grey Sovereign)の配合も一緒にありました。

テンカノギジン(モスカートローザの2020)にはそういった配合がありません。例えばSadler’s Wellsの代替として例えばNureyev(ヌレイエフ)やFairy King(フェアリーキング)などの配合があれば良かったのですがそれも無し。唯一の救いはMr. Prospectorの源流Raise a Nativeが二重に配合されている事でしょう。ただし心もとないのは否めません

以上です。
セレクトセール2021の落札時映像を見ていただくと分かりますが、かなりのかけ声が入っており一気に1億円まで上り詰めます。それだけ参加の方々からは熱い視線が送られていたということでしょう。冒頭で述べた星野壽市オーナーと手塚貴久厩舎の「組み合わせ力」でぜひ威力を発揮頂きたいものであります。

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