【POG】【推奨】スヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)

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【2020年度産駒推奨】


推奨馬

スヴニールデジール(牡)
 ∟父:ハーツクライ
 ∟母:ゴールディーエスポニー
 ∟生産:追分ファーム
 ∟厩舎:友道康夫厩舎
 ∟馬主:G1レーシング


今回はG1レーシングのハーツクライ産駒、スヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)をPOG推奨馬として取り上げます。
まずこの馬を見たときに「追分ファーム生産馬のハーツクライ産駒活躍馬が存在したか」の認識が持てませんでした。確認すると一番頑張っているのがイルーシヴパンサーです。

POG期間としてはスプリングステークス(GⅡ)4着、皐月賞(G1)10着と結果は残せなかったもののクラシック出場を果たし、古馬になって以降は東京新聞杯を勝つなど活躍を続けています。
その他スプリングステークス(GⅡ)3着となったステラロッサ、フローラステークス(GⅡ)2着やフラワーカップ(GⅢ)3着となったディアマイダーリン、アイビーステークス2着やゆりかもめ賞3着のグランシエロなどがおり、追分ファーム生産のハーツクライ産駒活躍馬はちゃんと存在します。ただPOG期間の重賞勝ちがありませんのでその点は今後の伸びしろに期待です。
またG1レーシングのハーツクライ産駒活躍馬という視点でいくと、スプリングステークス(GⅡ)を勝ったヴィクティファルス、アルテミスステークス(GⅢ)を勝ったコレクターアイテムなどが即思い浮かぶところではありますが、これらは全てノーザンファーム生産馬・社台ファーム生産馬・社台コーポレーション白老ファーム生産馬ばかりであり、「G1レーシング×ハーツクライ産駒×追分ファーム生産馬」の視点でいくとインヴァリアンスという馬が未勝利戦を1勝したのみで他は全く勝てておりません
「G1レーシング×ハーツクライ産駒×追分ファーム生産馬」は2016年産駒からと意外にもまだ歴史が浅くデビュー済の馬も6頭しか存在しません。成績自体は現時点で厳しいものの追分ファームとしては何とか活躍馬を出そうと試行錯誤を繰り返しているのではと感じるような配合を行なっています。例えば海外重賞戦線で活躍したイッツオンリーアクティングダット(Giant’s Causeway産駒)、スキャットレディビーダンシング(Scat Daddy産駒)などを導入しハーツクライ産駒として輩出を試みております。まさに発展途上という所と思います。
あとで述べますがスヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)は魅力多き馬であり、冒頭述べた追分ファーム生産馬という先入観は持たず当馬の純粋な可能性を見つめながらPOG馬としての推奨取捨選択をお考えいただければと思っております。

母ゴールディーエスポニーについて

母ゴールディーエスポニーですが優秀な馬です。G1勝ちは無いものの海外重賞戦線で活躍した馬です。
2017年のキーンランドセールで40万ドル(当時約4500万円)で落札され日本に輸入されました。

芦毛の良い馬体であります。競走馬としての主な成績は以下の通りです。

ゴールディーエスポニーはフランス、アメリカの芝2000m〜2400mあたりの距離で活躍した馬ですのでスヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)もその辺りの距離が期待出来ると思います。実際のレースの映像を見ていきましょう。ワヤステークス(GⅢ:芝2400m)です。

Goldy Espony – 2015 Waya Stakes

これは驚異的です。この距離を最初から最後まで逃げの手を打ち、最後の直線は突き放しての勝利であり競走馬としての能力は相当高いのではと思わせるものであります。スヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)はハーツクライ産駒ですのでこの父と母の組み合わせからすると正直楽しみしかありません。先ほど述べた「G1レーシング×ハーツクライ産駒×追分ファーム生産馬」に光をさす存在となるのも夢ではないと思っております。

馬体・測尺

スヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)の1歳時馬体

非常に良い馬体ですね。全体的に相当な筋肉質な馬体であることが分かります。まず目を引くのがトモです。力強さを感じさせ縦と横と厚みも含め綺麗な立体構造を描いており相当な推進力を生みそうな予感を抱かせるものです。
首の長さも良く、また前足周りの筋肉もしっかりついています。腹回りのボリュームも良いです。背中と腹回りの線も美しいです。強いて言えばもう少し胴が長いと完璧だったかと思いますが特に懸念する必要はありません。母は芦毛でしたが毛色は完全に父ハーツクライが出ていますね。

他ハーツクライ産駒との比較

以下記事で同じハーツクライ産駒としてリスグラシューとカテドラルと比較してみましょう。

リスグラシュー/カテドラルとスヴニールデジール(ゴールティーエスポニーの2020)との比較ですが迫力の面では大差はないと思います。それでもやはりリスグラシューはさすがといった所です。
違いとしてはリスグラシュー/カテドラルは筋肉質という点では共通しているもののどちらかと言えば丸みを帯びた筋肉のつき方をしております。スヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)は筋肉がそれぞれカッティングされボディビルダーのように筋が浮きだっています。この違いをどう捉えるかですが更に以下記事でサリオス/ヴィクティファルス/フィデルとも比較していきましょう。

サリオス/ヴィクティファルスは若干筋肉の線が浮き立つ見た目にはなっております。
スヴニールデジール(ゴースディーエスポニーの2020)の馬体は非常に良いですが完璧ではないというのが正直な結論です。POGまくれーんの他記事でもあまりこういう書き方はしませんでしたが改めて他ハーツクライ産駒活躍馬と比較するとその点は気になりました。

測尺

他ハーツクライ産駒活躍馬の1歳時測尺とスヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)の測尺を比較していきます。

◾️スヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)
・体高:154.5  ・管囲:19.2
・胸囲:172.0  ・体重:414


◾️サリオス
・体高:153.0  ・管囲:20.9
・胸囲:186.0  ・体重:510

◾️ヴィクティファルス
・体高:150.0  ・管囲:19.7
・胸囲:163.5  ・体重:366

◾️リスグラシュー
・体高:158.5  ・管囲:20.1
・胸囲:176.0  ・体重:465

◾️カテドラル
・体高:155.5  ・管囲:21.5
・胸囲:175.5  ・体重:452

この測尺比較としてはスヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)にとっては懸念材料です。ハーツクライ産駒活馬と比較すると馬体重が足りません。せめて1歳時にでも430〜440kg程度は欲しいところでした。また管囲です。20cm以下となっていますが基本的には20cm以上必要です。唯一20cmに達していないヴィクティファルスも全てスヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)より馬格は小さい上で管囲は19.7cmと上回っております。
スヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)を最終なPOG選択するにあたっては2歳時の馬体写真が何よりの鍵になるかと思います。

血統

スヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)の血統表

∟父母間クロス:Lyphard4×4、Kalamoun5×5

スヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)の大きな魅力はこの血統にもあります。次項で解説していきます。

【推奨点:1】父母間Lyphard(リファール)クロスが成立

これは以前からPOG馬選定における推奨事項として記載しておりますが、スヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)は父母間でLyphardクロスが成立しております。

父母間LyphardクロスのPOG期間馬の威力としては以下記事でまとめております。

父母間でLyphardクロスが成立しているハーツクライ産駒としては最も有名なのが朝日杯フューチュリティーステークス(G1)を勝ったドウデュースです。

スヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)と同じくドウデュースも父母間Lyphard4×4のクロスが成立しています。他にもホーププルステークスを勝ったタイムフライヤーもLyphardクロスが成立している馬です。
6代目以降まで遡ると共同通信杯(GⅢ)を勝ったダノンベルーガもそれに該当
します。
これも以前から記載している事ですが父母間Lyphardクロスはそれが成立していれば良いということではなく他の推奨要素を後押しするものであります。次項で他血統推奨要素を記載していきます。

【推奨点:2】ハーツクライ産駒成功における血統配合がある

まずは過去ハーツクライ産駒から見出した血統配合における成功条件を記載します。

①父母間でNorthen Dancerクロスがある
②母方にRoberto配合がある(その流れ、もしくは別路線で父母間Hail to Reasonクロスが成立することもあり)
③母方にSadler’s Wells配合がある
④母方にMr. Prospector配合がある
⑤母方にNinisk配合がある(Lomitasからの流れが最高)
⑥母方にNijinsky配合がある(⑤からの流れの場合は最高)
⑦母方にStorm cat配合がある
⑧母方にDanzigの配合がある

⑨父母間でLyphardクロスがある
⑩母方にSeattle Slew配合がある

スヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)の該当箇所を詳しく確認するために母ゴールディーエスポニー自体の血統表を以下記載します。

◾️母ゴールディーエスポニー

これを踏まえるとスヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)は①④⑧⑨に該当しています。特に6代目にあるMr. Prospector配合はハーツクライ産駒の下支えになっていると思いますので存在していたことは非常に有難いところです。
⑧のDanzig配合のほか、③のSadler’s Wells近親のNureyev配合もあり該当しているとしても過言ではありません。欲を言えばNijinsky配合とSeattle Slew配合があれば完璧だったとは思います。
とはいえ、血統構成の評価としては間違いなくPOG推奨に値すると思っております。


以上です。
スヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)は友道康夫厩舎です。友道康夫厩舎とハーツクライ産駒といえばシュヴァルグラン、ドウデュース、アドマイヤミヤビ、マイラプソディと重賞とG1勝ち馬が名を連ねます。個人的にはなぜスヴニールデジール(ゴールディーエスポニーの2020)をG1レーシングが友道康夫厩舎に預けたのかその点が気になっております。これを皮切りにG1レーシングがPOG期間に大いなる活躍を始めることを期待しております。

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