推奨馬
・ジュンツバメガエシ（牡）
∟父：ジャスタウェイ
∟母：アドマイヤテレサ
∟生産：ノーザンファーム
∟厩舎：友道康夫厩舎
∟馬主：河合純二
今回は「ジュン」の冠名でお馴染みの河合純二オーナーのジャスタウェイ産駒、ジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）におけるPOG推奨記事を書きます。
河合純二オーナーの馬の最近の活躍馬といえば東京スポーツ杯2歳ステークスでダノンザキッドの3着だったドゥラメンテ産駒のジュンブルースカイ、また東京競馬場を当時のレコードタイムで快勝したワールドエース産駒のジュンブロッサムなどが思いつくところであります。
今回ジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）を推奨するにあたり、当然注目すべきは全兄であるアドマイヤジャスタの存在でしょう。アドマイヤジャスタはPOG期間戦歴としては2歳時に紫菊賞1着、ホープフルステークス（G1）2着、すみれステークス2着と好走。クラシックこそ振るわなかったものの良い成績を残せていました。古馬になってからは函館記念（GⅢ）を勝っていますね。
繰り返しではありますがジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）がアドマイヤジャスタの全弟であることからそれだけが理由になってしまうと非常に薄い理由になるため様々な角度から調べてみました。
アドマイヤジャスタは当時セレクトセールで1億5120万円の値がつきましたが、ジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）は半額以下の5500万円で落札という言わば低評価ようです。
ジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）は母アドマイヤテレサの第13子。高齢出産という事もあっての評価だったのでしょう。そういったことでもジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサ」の2020）はPOG推奨の価値がある馬だと思っております。順番に確認していきましょう。
馬体
ジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）の1歳時馬体
これがジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）の1歳時馬体です。
一目見て「良い」と思える馬体と思います。全体のバランスの良さもさることながら、胴が長い。明らかに1800m〜2400m程度で戦えそうな馬体であります。前足の筋肉も素晴らしく付け根部分にビッシリ筋肉がまとわりついており前方へまでも突き出る形状。
背中も若干下に下がり気味な曲線を描きつつ、そこから繋がるトモの形状の良さ。丸みを帯び筋肉がしっかり詰まっている様子が伺えます。セレクトセール出身馬ですから馬体測尺がありませんが足の太さも感じるところですので恐らく値も問題ないのではと思っています。
更に以下セレクトセール2021の1歳馬セッション時の映像を見ていきましょう。2時間32分あたりから開始します。
先ほど紹介した馬体の見た目以上の強烈なボリュームを誇る馬体が目に飛び込んできます。セリの間の様子ですが非常に落ち着いている印象で恐らく気性も安定しているのではと感じさせるものであります。
繰り返しではありますが、それにしてもジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）の前足とトモの筋肉はすごいですね。芝を力強く掻き込み駆け抜ける姿が目に浮かびます。
他馬との馬体比較
他の馬と比較していきましょう。まずは他のジャスタウェイ産駒からです。以下ネビュルーズ（スターズアンドクラウズの2020）の記事をご覧下さい。
ご覧頂くと分かりますが、そこまで馬体の迫力のある馬はいません。強いて言えばヴェロックスが良い馬体であります。同じセレクトセール出身馬として並べてみます。
◾️ヴェロックス
ヴェロックスもある程度馬格がある見た目であり胴の長さ、またトモの筋肉を中心に非常に良い作りです。
前足の筋肉のつき方の部分はジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）が圧倒していると考えます。
もう1つ。母アドマイヤテレサの兄弟であり国内重賞戦線で活躍、また海外G1競争でも優勝したハーツクライ産駒アドマイヤラクティも紹介しておきましょう。以下1歳時のものです。
◾️アドマイヤラクティ
顔立ちなどは違えど、アドマイヤラクティとジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）の全体構造は似ています。背中の具合などそのままな印象です。
ジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）はアドマイヤラクティを太くし、更に低重心さを加え力強さを増したような作りになっています。馬体はPOG推奨に値します。
血統
ジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）の血統表
ジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）の血統表は以下の通りです。
∟父母間クロス：Nearctic5×5
全兄アドマイヤジャスタが結果を残しているため血統についてはあまり語る必要はないかと思っています。
それでも足固め次項でジャスタウェイ産駒としての成功条件を満たしているか次項で確認します。
ジャスタウェイ産駒としての血統成功条件
以下ネビュルーズ（スターズアンドクラウズの2020）の記事で一度まとめましたので改めて確認していきましょう。
①母馬にDanzig配合あり
②父母間Lyphardクロス配合あり
③母馬にNureyev（Sadler’s WellsとFairy King含む）配合あり
④母馬にNijinsky配合あり
⑤母馬にMr. Prospector（Raise a Native）配合あり
⑥母馬にDeputy Minister配合あり
⑦母馬にRainbow Quest配合あり
⑧父母間Halo（Hail to Reason）クロス配合あり
⑨母馬にSeattle Slew配合あり
⑩母馬にShirley Heights配合あり
ジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）は当条件の③④⑨に該当。まずエリシオの配合がたまりません。
「父ハーツクライ配合×母父エリシオ」の組み合わせでの有名どころといえばジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）の兄弟アドマイヤラクティとアドマイヤジャスタは当然ながら、他にはハーツクライ産駒のシェーンヴァルトがいます。ハーツクライ関連以外であればフジキセキ産駒のサダムパテック、ディープインパクト産駒のジュールポレールなどもいます。ただいずれの血も近年では「古い」血になってきたことは否めません。
ジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）に話を戻します。Nijinsky配合とSeattle Slew配合があるのは心強い要素です。この2つの血統配合はジャスタウェイ産駒だけでなくその父でるハーツクライ産駒としても同じような効果が得られます。やはり構成は良いようです。
その他推奨ポイント
今回注目すべきと考えたのは「河合純二オーナー×友道康夫調教師」の組み合わせについてです。
これまで感覚的に「河合純二オーナー×友道康夫調教師」の組み合わせはなんとなく良い成績が残せているような認識までに留まっていましたが、今回2022年4月時点までのデータを全て確認しました。
まとめた情報をご覧頂くにあたり以下ご確認願います。
・データは全てPOG期間（2歳6月〜3歳5月末）成績、POG期間所属厩舎、またJRA競争に限定している
・途中転厩した厩舎は全てPOG期間所属の厩舎を全て確認し、POG期間所属の厩舎で表記
◾️河合純二オーナー所有馬のPOG期間競争成績
今の所重賞勝利はありませんがPOG期間に2賞以上あげた馬は数頭おります。まだこれでは内容に協調材料がありませんので次項でこれを集計していきます。
◾️河合純二オーナー所有馬のPOG期間「厩舎別」総計
こう見ると、「河合純二オーナー×友道康夫調教師」のPOG期間JRA競争に出走時の3着内率（馬券対象率）、勝率をまとめたものです。これは馬ごとの成績ではなくあくまで総計であるため、どちらかというと「馬券」のためのデータになっています。
「河合純二オーナー×友道康夫厩舎」所有馬が走るという印象があるわけです。3着内率は65.2％と非常に高い。勝率も26.1％とこれも高い値となっています。登録数の多い他の勢司和浩調教師、高柳瑞樹調教師との組み合わせとは圧倒的な差があります。
◾️河合純二オーナー所有馬のPOG期間「厩舎別」勝ち上がり率と2勝馬率
これは驚異的です。「河合純二オーナー×友道康夫厩舎」の組み合わせにおける競走馬のPOG期間成績は、勝ち上がり率が100％です（POG期間に必ず1勝以上）。それが2勝を挙げる確率は50％。
POG馬選定時において、これは非常に良い要素であると考えます。POGは総合力が大事です。可能な限り全ての馬が得点を稼いでこなければ勝てません。
こういった最低でも1勝を挙げる馬を選んでおくというのは必要要素であると考えます。考え方によっては「2勝止まり」「重賞勝てない」などマイナスな捉え方も出来るものではありますが、POGまくれーんとしてはこれを好機と捉え、ジュンツバメガエシ（アドマイヤテレサの2020）を推奨することとします。
コメント