推奨馬
・パダウ(牝)
∟父:バゴ
∟母:チューニー
∟生産:社台ファーム
∟馬主:社台レースホース
∟厩舎:斉藤崇史厩舎
社台レースホースの2021年募集馬を紹介します。社台レースホースでバゴ産駒の募集はこれが初めてです。意外でした。バゴ産駒と言えばクロノジェネシスを始め活躍馬を多数輩出している素晴らしい種牡馬です。バゴ産駒が日本で始めて走ったのが2007年産駒。既に10年以上日本競馬界に競走馬を送り込んでおります。バゴは2004年の凱旋門賞を勝った馬です。その後早い段階で種牡馬転向したいようですね。社台レースホース募集馬のバゴと聞くだけで楽しみが込み上げてきます。
馬体・測尺
パダウ(チューニーの2020)の馬体は以下の通りです。
馬体はこれまで紹介してきました馬より見劣ると思います。ただ胴の長さはある程度あること、腹回りの具合もそこまで貧弱でないこと、全体的なバランス自体は悪くないこと、など全くだめではありません。
ただ「こういった馬が結局走る」のような感覚もあります。
バゴ産駒はそこまで多くないですが以下可能な限り同率比較します。
◾️クロノジェネシス
◾️ブラックバゴ
どちらかと言うと、パダウ(チューニーの2020)はクロノジェネシスに近いです。クロノジェネシスもそこまで良い馬体とは言えません。私がいつも記載する「背中と腹の平行線からトモにかけての流れが」のような表現はとても出来ません。まだブラックバゴのほうが見た目が良いです。ただ競走馬としての成績は言うまでもなくクロノジェネシスの方が圧倒的に良いです。
クロノジェネシスを手本としてこれがバゴ産駒の基本馬体であると認識した方が良いと考えます。
同率比較ではありませんがバゴ産駒で活躍しているステラベローチェの2歳時の馬体も記載しておきます。
先ほど紹介しましたものとは明らかに違います。全体的なバランスが圧倒的に増しています。
同じ時期のクロノジェネススと比べます。
馬体の作りはステラヴェローチェと全く異なります。これで走るのですから驚異的です。パダウ(チューニーの2020)も同じような馬体になるのは間違いなく、且つそれでも問題ないことが分かりました。
また測尺も記載します。
◾️パダウ(チューニーの2020)
・体高:155.0 管囲:19.9
・胸囲:172.5 体重:419
◾️クロノジェネシス
・体高:152.0 管囲:19.8
・胸囲:171.0 体重:400
同時期比較で行くとパダウ(チューニーの2020)のほうが大きく良いことが分かります。
血統
バゴ産駒の血統比較を行います。POG期間中に活躍をしている馬を中心に、それ以外も少し加えながら記載します。
◾️クロノジェネシス
∟POG期間戦歴:クイーンC1着、桜花賞3着、優駿牝馬3着
∟父母間配合:Halo5×4、Mr. Prospector4×4
◾️ステラヴェローチェ
∟POG期間戦歴:サウジアラビアRC1着、朝日杯FS2着、東京優駿3着
∟配合:Halo5×4、Mr. Prospector4×5、Highclere4×5、Busted5×5
◾️ビッグウィーク
∟POG期間戦歴:未勝利で期間終了(後の菊花賞馬)
∟配合:Halo5×4、Northen Dancer4×4
◾️タガノアザガル
∟POG期間戦歴:ファルコンS1着
∟配合:Halo5×4、Northen Dancer4×5、Natalma5×4
◾️コマノインパルス
∟POG期間戦歴:京成杯1着
∟配合:Halo5×4、Wild Risk5×5
◾️クリスマス
∟POG期間戦歴:函館2歳S1着
∟配合:Halo5×4
◾️オウケンサクラ
∟POG期間戦歴:フラワーC1着、桜花賞2着
∟配合:クロス無し
◾️ブラックバゴ
∟POG期間戦歴:ホープフルS3着、京成杯2着
∟配合:Halo5×4
ここまで見ていくと、完全ではないのですが次の事が言えます。
①バゴ産駒活躍のためには、父バゴと母馬の間でクロスする配合があった方がよく、クロスする数も多い方が良い
②最低限Haloのクロスは必要
③「②」を前提とし別途Mr. Prospectorのクロス、Northen Dancerのクロスが成功率が高い
ステラヴェローチェなど4つもクロスが成立しています。バゴ産駒が日本で活躍するのはクロスしやすい、Halo・Mr. Prospector・Northen Dancerの血を持っているだと考えます。
では肝心のチューニーの2020を記載します。
◾️パダウ(チューニーの2020)
∟配合:Halo5×4、Northen Dancer4×5
ちゃんとクロスがありますね。
全く問題ありません。
兄弟馬と生まれ順
パダウ(チューニーの2020)には全姉のトロワボヌールという馬がします。POG期間、新馬戦1着後、重賞に2回挑戦するも振るわず。ただ古馬になり地方ダート重賞戦線で複数回連帯するなど活躍した馬です。前項でパダウ(チューニーの2020)の血統配合について説明しましたが、そもそも全姉がちゃんと走っていました。
あとは「生まれ順」です。他馬比較も含め記載します。
・トロワボヌール:第4子
・クロノジェネシス:第8子
・ステラヴェローチェ:第2子
・ビッグウィーク:第2子
・タガノアザガル:第4子
・クリスマス:第3子
・コマノインパルス:第1子
・オウケンサクラ:第6子
・パダウ(チューニーの2020):第12子
パダウ(チューニーの2020)はかなり遅く生まれています。この点は以前からお伝えしている通り適齢期過ぎの懸念材料であります。
最後に
バゴ産駒をクロノジェネシス管理の斉藤崇史厩舎が受け持つというだけで、既に魅力的でありますが、血統背景や馬体等も魅力があります。
社台ファームはソウルスターリングやエリザベスタワーなどサンデーサイレンス系ではない牝馬が活躍する印象があります。今回はバゴです。社台ファームが攻勢をかけるべくこの馬にも期待を寄せているものと思っております。
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