推奨馬
・ディンディンドン(牡)
∟父:ドゥラメンテ
∟母:ベルアリュールII)
∟生産:ノーザンファーム
∟厩舎:杉山晴紀
∟馬主:藤田晋
「ウマ娘」で有名な藤田晋オーナーの馬を紹介します。藤田晋さんの馬を紹介するのはフェイト(サンタフェチーフの2020)、ヤングローゼス(ローザフェリーチェの2020)、リプレゼント(ファイネストシティの2020)に続き4頭目であります。
藤田晋オーナーの所有馬の記事毎に書いていますが、とにかくこの馬も馬体が素晴らしいです。魅力多きこの馬についてPOG活躍の観点で説明していきます。
ディンディンドン(ベルアリュールIIの2020)は2021セレクトセール1歳馬セッションにて1億500万円で落札された馬です。
ディンディンドン(ベルアリュールⅡの2020)の全姉はサンデーレーシングのベルクレスタです。現在のベルクレスタの活躍を見れば高額になるのも理解は出来ますが、2021年6月12日に新馬戦デビューしたベルクレスタは新馬戦2着。セレクトセールは同年7月12日。ベルクレスタの初勝利は同年8月。ベルクレスタのサンデーレーシング募集価格は4000万円ですのでベルクレスタ初勝利前に2倍以上の落札となったわけですから驚きであります。
母ベルアリュールIIについて
母ベルアリュールIIはアイルランド産のフランスの馬で途中でアメリカに主戦場を変え活躍した馬です。主な成績は以下の通りです。
記載のうちアシーニア賞(GⅢ)がアメリカの芝レース。ヴァントー賞(GⅢ)がフランスのレースです。このヴァントー賞(GⅢ)勝利後ベルアリュールⅡはフランスオークス(ディアヌ賞)に出走します。レース結果は8着。この時勝った馬は後にソウルスターリングの産むスタセリタであり、且つスタセリタ騎乗だったのがクリストフルメール騎手だったということで何かすごい繋がりを感じてしまいました。
ベルアリュールⅡは日本に輸入されヴィクトリアマイルを勝ったアドマイヤリードを輩出します。
ベルアリュールⅡは過去繁殖牝馬として6頭の競走馬を産みましたが全て牝馬でした。今回のディンディンドンは第7子で初の牡馬です。未知の領域ではありますがアドマイヤリードやベルクレスタに引けを取らない活躍が出来るものと考えます。
馬体
ディンディンドン(ベルアリュールⅡの2020)1歳時馬体
ディンディンドン(ベルアリュールⅡの2020)において最も推奨したい理由はこの馬体です。ものすごくインパクトのある馬体であります。まず目に入るのが胴の長さで、非常に長く且つ雄大です。またトモの形も天に突き上がるような形状をしており力強さを感じます。前足もすごいです。付け根の部分にはしっかり筋肉が備わっており芝でもダートでも両方で活躍できるような見た目です。
ドゥラメンテ産駒の馬体の見極めについては以下記事にて述べました。
この記事で「ドゥラメンテ産駒は父ドゥラメンテがそうであったように全体的に筋肉質な馬体である必要はない。必要箇所に筋肉がつき全体のバランスが良さが重要」と書かせて頂きました。ディンディンドン(ベルアリュールⅡの2020)はまさに理想型の馬体であると考えます。
参考までに全姉であるベルクレスタの同時期写真を載せます。
◾️ベルクレスタ
あまりにも見た目が違う馬体です。兄弟とは思えぬほどであります。ドゥラメンテ産駒の牝馬においては先ほど述べたドゥラメンテ産駒の馬体の理想とは若干違いがあり、どちらかというとベルクレスタのようにボリュームがあり筋肉質な方が良い結果が出ます。
ディンディンドン(ベルアリュールⅡ)に話を戻します。以下セレクトセールの際の映像を載せます。
2時間19分あたりから開始します。映像を見ていただくと分かりますが、動画では強烈な筋肉質の馬体に見えます。これはすごいです。この見た目からはPOG期間の良い結果以外見えないと思えます。
血統
ディンディンドン(ベルアリュールⅡの2020)の血統表
∟父母間クロス:Mr. Prospector4×3
全姉のベルクレスタがドゥラメンテ牝馬でありながら重賞で活躍する存在であるため血統についてあまり語る意味はありませんが、やはりドゥラメンテの成功要素に該当する部分が多く見られます。
まず記載の通り父母間でMr. Prospectorのクロスが成立している事と、母方にサンデーサイレンスの配合が無い点、ここはまず良い部分です。
それからNijinsky配合も良いです。同じドゥラメンテ産駒ですとレヴァンジルやドゥラドーレスなどPOG期間で2勝以上を挙げる馬にも配合されています。
またディンディンドンの母、ベルアリュールⅡ自体の血統表も見ていきましょう。
◾️ベルアリュールⅡ血統表
ドゥラメンテ産駒の血統成功条件として「母方にSadler’s Wells、Nureyev配合が存在すること」を挙げておりました。母ベルアリュールⅡはNumberという血統配合がありこれに配列の違いはあれどSadler’s Wells、Nureyevに含まれるNorthen Dancer+Specialの配合があることから同じ効果を発揮しているものと思われます。
また父ドゥラメンテの母に含まれるエアグルーヴの中にトニービンの血が含まれています。母ベルアリュールⅡにもトニービンと同じGrey Sovereign(グレイソヴリン)の配合がありこの点も父方とのクロス効果を生んでいるものと考えます。
最後に
厩舎の杉山晴紀先生ですが、「ドゥラメンテ産駒との相性」と調べてみましたがなかなかの好相性のようです。
出走済馬に限定した話ではりますが、2018年産駒としてはPOG期間後に小倉大賞典を勝つノーザンファーム生産馬のアリーヴォと、社台ファーム生産馬のフォティノース、下河辺牧場生産馬のアレグリッシモの3頭。
フォティノースは未勝利戦勝ちに留まるもののPOG期間に勝ち上がり。アレグリッシモはPOG期間勝ち上がりは無いものの新馬戦2着でその後順調さを欠いているがために勝ち上がれていないという状況です。
翌2019年産駒はノーザンファーム生産馬のジャスティンカツミと下河辺牧場のディライトバローズの2頭が該当。それぞれPOG期間に勝ち上がっています。
杉山晴紀厩舎所属ドゥラメンテ産駒はPOG期間勝ち上がり率は80%。ノーザンファーム生産馬となると100%です。これはディンディンドン(ベルアリュールⅡの2020)にとって非常にありがたい後押し要素であると考えます。
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