推奨馬
・フルングニル（牡）
∟父：イスラボニータ
∟母：ターフドンナ
∟生産：社台ファーム
∟厩舎：杉山厩舎
∟馬主：社台レースホース
社台レースホースの2021年募集馬を紹介します。2020年産駒の社台レースホースの馬は2019年産駒より格段に良くなっている気がします。募集馬にディープインパクトが2頭いますが、今まで主線だったディープインパクトとキングカメハメハに代わり、毎年導入する新たな若い血がだんだんといい結果を出してきているのだと思います。
このフルングニル（ターフドンナの2020）ですが、本当にいい馬だと思うも懸念点や判断が付かない箇所もあります。それぞれまとめていきます。
馬体
この馬に1番魅力を感じる部分として挙げたいのがこの馬体です。
雄大です。全体的にドッシリしていて筋肉質です。腹回りは大きくただしバランスは取れています。トモの形も良いです。非常に好みの馬体です。
後に述べますが母ターフドンナとしての兄弟で重賞制覇を成し遂げている父Kingman産駒のエリザベスタワー、そしてイスラボニータ産駒で今年勝利しているプルパレイと馬体比較します。
◾️エリザベスタワー
◾️プルパレイ
父イスラボニータは母の特色が出やすい産駒なのか、プルパレイとは全く違う馬体です。それに対しエリザベスタワーとは似ています。エリザベスタワーはさすがといったところで馬体が物凄く良い。フルングニル（ターフドンナの2020）とは一味違った印象を受けます。
参考までにエリザベスタワーと測尺も比較しておきます。
・エリザベスタワー
体高：161.0 管囲：21.0
胸囲：179.0 体重：469
・フルングニル（ターフドンナの2020）
体高：162.0 管囲：22.0
胸囲：178.0 体重：495
フルングニル（ターフドンナの2020）ですがやたらと体重が重たいです。馬体がドッシリした印象を与えているのはここから来ているのでしょう。
馬体重だけの話で行くとプルパレイはデビュー戦時が488kg。体重が大きいことに問題は無くむしろ好意的に捉えるべきと考えます。
血統
フルングニル（ターフドンナの2020）の血統ですが、まず母ターフドンナ自体が競走馬として優秀であり、そしてエリザベスタワーのような競走馬を産むことも出来ており繁殖牝馬としても優秀であります。
本来はこれで解決で良いのですが、結局「イスラボニータには何が合うのか」が分かりません。先にに述べますがこの点結論付けることが出来ませんでした。
フルングニル（ターフドンナの2020）とともに、イスラボニータと同じ父フジキセキを持つキンシャサノキセキ産駒の成功馬、また同じイスラボニータ産駒として中央競馬で勝利しているプルパレイとニシノレバンテを比較し共通項が無いか確認します。
◾️シュウジ（キンシャサノキセキ産駒）
◾️ジュランビル（キンシャサノキセキ産駒）
◾️ルフトシュトローム（キンシャサノキセキ産駒）
◾️ガロアクリーク（キンシャサノキセキ産駒）
◾️プルパレイ（イスラボニータ産駒）
◾️ニシノレバンテ（イスラボニータ産駒）
◾️フルングニル（ターフドンナの2020）
共通項としては以下のような事が挙げられます。
①母方にKingmanboの配合がある
②母方にDeputy Ministerの配合がある
③「①」「②」と別路線で母方にNorthern Dancerの配合がある（Lyphard、Danzigからの流れ）
④一部Halo、及びHail to Reasonのクロスがある
この共通項はフルングニル（ターフドンナの2020）以外の共通項です。ターフドンナの2020は4項目中③しか共通しておらず。
結局同じフジキセキの子供としてキンサシャノキセキ産駒を引き合いに出すことが正解なのか分かりませんが、少なくともイスラボニータ産駒としては中央競馬で勝利している2頭と共通項はあり①〜④はあながち間違ってはいないと思っています。
ただしイスラボニータ×母父キングカメハメハや、イスラボニータ×母父Kingmanboなど他にいないか調べましたが、存在はするものの全頭ボコボコに負けております。
ターフドンナが共通項を持たない事が逆に功を奏するのか、はたまた母ターフドンナ自体の血が良い影響を及ぼしてくれるのか、この点は結論が出せませんでした。
イスラボニータ産駒の不振
イスラボニータ産駒として前項でプルパレイとニシノレバンテを取り上げましたが、イスラボニータ産駒は中央競馬でこの2頭しか勝利がありません。
改めて見返した際驚きました。
社台ファームとしては期待を寄せる産駒と思いますのでこのままにはさせないと思っていますが、 現時点ではこの内容は懸念点であります。
母：ターフドンナについて
母ターフドンナですが以下成績をおさめた優秀な馬です。
ドイツオークス（ディアナ賞）を勝った際の実際の映像は以下の通り。
強いですね。粘り強さがすごいです。改めてドイツオークス（ディアナ賞）を調べると日本馬と交配させた馬が多数いることが分かりました。
※以下記載年はドイツオークス勝利の年
・2007年：ミスティックリップス
∟チュウワノキセキ、ミスティックグロウを輩出
・2009年：ナイトマジック
∟グレートマジシャンを輩出
・2010年：エノラ
∟フォーテを輩出
・2012年：サロミナ
∟サリオス、サラキアを輩出
・2014年：フィオドラ
∟リメンバーメモリーを輩出
・2015年：ターフドンナ
∟エリザベスタワーを輩出
・2016年：セリエンホルデ
∟シュネルマイスターを輩出
POG期間限定で重賞勝利はサリオス（父ハーツクライ）、エリサベスタワーとシュネルマイスター（共に父Kingman）。G1馬を2頭出しているわけですから大したものです。
社台ファームの期待馬イスラボニータがドイツオークス馬と交配させた事について、ターフドンナの2020には大きな期待が寄せられているのではと感じる次第です。
1歳募集時の写真からみなぎる力強さを実際のレースで現実のものとなる事を願います。
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