推奨馬
・ロジザキア(牝)
∟父:キズナ
∟母:ザキア
∟生産:ノーザンファーム
∟厩舎:国枝栄厩舎
∟馬主:久米田正明
今回はノーザンファーム生産馬のキズナ産駒、ロジザキア(ザキアの2020)をPOG2022-2023期間のPOG推奨馬として紹介いたします。ロジザキア(ザキアの2020)については非常に情報が少なく1歳時及び2歳時立ち姿も確認出来ていないため判断は難しい馬ではありますが、2022年5月時点情報としては既に入厩しており早期デビューが期待出来る1頭です。「国枝厩舎の牝馬」という要素もあり期待が高まります。
馬主の久米田正明オーナーですが冠名「ロジ」で有名な方です。POGまくれーんとしては久米田正明オーナーの所有馬を紹介のするのはこれが1頭目です。
久米田正明オーナーといえばなんと言ってもダービー馬ロジユニヴァースであります。
皐月賞の二桁着順大敗から常識外れの大逆転で東京優駿1着となったあの流れは今でも記憶に新しいです。
久米田正明オーナーは2007年に馬主資格を取得後、2006年産駒を5頭購入。その1頭がロジユニヴァースだったという強烈はエピソードをお持ちの方です。POG選定でもダービー馬に出会うのは困難である中で、まさに驚きであります。
その後ロジユニヴァースのような言わば大当たりはないものの、POG期間の活躍馬は何頭か輩出されています。シンザン記念(GⅢ)を勝ったハーツクライ産駒のロジクライ。春菜賞を勝ったタニノギムレット産駒のロジフェローズ。またPOG2021-2022期間の京成杯(GⅢ)で2着に着たロジハービンなど複数頭数います。久米田正明オーナーの所有馬におけるPOG期間活躍馬の共通項を見出そうと考えましたが正直成功頭数は少なく共通項も見出せませんでした。
その中でPOG2021-2022期間の活躍馬ロジハービンが国枝厩舎所属ということ、また今回のロジザキア(ザキアの2020)が牝馬であるという事。非常に「浅い」理由ではありますが今回そこが発端となりロジザキア(ザキアの2020)推奨するに至っております。今回の記事は比較的短めではありますが説明していきます。
馬体
ロジザキア(ザキアの2020)の0歳時馬体
これがロジザキア(ザキアの2020)の0歳時馬体です。ロジザキア(ザキアの2020)においてはセレクトセール2020当歳馬セッションで3900万円で落札された馬であり、その後1歳時及び2歳時の馬体をお目にかける事が出来ませんでした。
0歳時の馬体を紹介するも参考にはならないかもしれれませんが、0歳時でも今後成長するにあたり良い馬体になりそうな体のバランスが取れているような印象を受けます。顔立ちも良く前足及びトモについても筋肉質な見た目であります。
以前「【POG論】キズナ産駒の選び方」という記事でキズナ産駒の馬体について解説しました。
キズナ産駒において馬体構成は以下のようにまとめました。
◾️キズナ産駒馬体成功条件
①腹回りのボリュームは極端に大きい方が良い
②トモのボリュームも極端に大きい方が良い
③「①」「②」の大きさが故に全体のバランスが悪く見えるがむしろそうあるべきである
この論において現時点でロジザキア(ザキアの2020)の馬体評価は出来ませんが、0歳時の馬体においても腹回りの見るとややボリュームがあるように見えます。
実際のセレクトセール2020当歳馬セッションの様子を見ていきましょう。3時間44分あたりから開始します。
0歳であるため幼い印象は当然のことながら、先ほど紹介した写真とは比較にならないほど力強い印象で、且つ落ち着いています。この気性が今でも続いている場合はレース時における冷静な折り合いを付ける能力などが備わっている事を期待させます。
またロジザキア(ザキアの2020)はグリーンチャンネル放送のPOG2歳馬カタログ②でもノーザンファーム編の中で紹介されておりました。こちらは17分14秒あたりから開始します。
画面左側を駆け上がるのがロジザキア(ザキアの2020)です。なかなか良い動きですね。POGまくれーんとしては走り方を見る際、「真っ直ぐ走っているか」「力強い印象か」「後ろ足が外に突っぱねるような足捌きになっていないか」などを見ることにしています。
その中でロジザキア(ザキアの2020)は若干不安の印象であります。力強さは全く問題無し。ただし若干走りがぶれています。足捌きも若干ではありますが美しさに欠けます。最終的には2歳時の走法を見て判断するべきではありますが、若干の懸念があることは正直に述べておきます。とはいえ推奨する意志は変わりません。
血統
ロジザキア(ザキアの2020)の血統表
◾️ロジザキア(ザキアの2020)
∟父母間クロス:Northen Dancer5×5
ロジザキア(ザキアの2020)の母ザキアにはZarkashaが入っています。これはフランスの凱旋門賞(G1)を勝ったZarkava(ザルカヴァ)にも入っている血統です。つまりザキアとZarkava(ザルカヴァ)は兄弟にあたります。
Zarkava(ザルカヴァ)と同じ血の配合がるというだけでは強調材料に欠けます。少なくともザキアの母Zarkashaにはキズナ産駒としての有効な血統配合があり、それが今回ロジザキア(ザキアの2020)を推奨するに至った最大の理由であります。
血統推奨理由
まず先ほども紹介しました「【POG論】キズナ産駒の選び方」の記事をもう一度確認していきましょう。
キズナ産駒のPOG期間成功における血統構成を以下の通り述べました。
◾️キズナ産駒成功馬推奨配合
1:父母間Haloクロスがある
2:父母間でNorthen Dancerクロスがある
3:父母間でLyphardクロスがある
4:「1」とは別の路線で父母間でHail to Reasonクロスがある
5:母馬にMr. Prospector(Raise a Native)配合がある
6:母馬にSadler’s Wells(Nureyev)配合がある
7:母馬にNijinsky配合がある
8:母馬にDeputy Minister配合がある
9:母馬にBlushing Groom配合がある
10:母馬にDanzig配合がある
11:母馬にMonsun配合がある
12:母馬にMontjeu配合がある
13:母馬にSeattle Slew配合がある
14:母馬にGrey Sovereign系配合がある(トニービン/Caro等)
まずキズナ産駒POG期間成功における絶対条件として、ロジザキア(ザキアの2020)は「2:父母間Northen Dancerクロスがある」これを満たしております。
またロジザキア(ザキアの2020)は母方にSadler’s Wells、Nijinsky、Blushing Groom、Mill Reefの配合があります。キズナ産駒のPOG期間成功における配合としては最低条件である「1」「2」いずれかを必ず満たしていることを前提としてその他の項目を多く満たしている事が良いことと考えております。
ロジザキア(ザキアの2020)は結果「2・6・7・9」と条件を4つ満たしております。基準としては最低3条件を満たす事が必要であると過去データから出ておりますので、この点ロジザキア(ザキアの2020)は十分推奨に値すると考えます。
またロジザキア(ザキアの2020)の血統構成「父キズナ×母父New Approach」はあのバスラットレオンと一致します。
◾️バスラットレオン
∟父母間クロス:Northen Dancer5×5
父母間クロスがNorthen Dancer5×5の部分も共通。更にはバスラットレオンがキズナ産駒血統構成条件を満たしてる数が「2・6・10」と3つ。この点ではロジザキア(ザキアの2020)のほうが4つと上回っており、心強い点であります。
またロジザキア(ザキアの2020)と似たような条件の満たし方をしている馬としては、チューリップ賞(GⅡ)を勝ったマルターズディオサがおります。
◾️マルターズディオサ
∟父母間クロス:Northen Dancer5×5、Secretariat5×5
見た目は違うようで構成としてはロジザキア(ザキアの2020)とほぼ共通。
バスラットレオンとマルターズディオサとの違いをあえてあげるなら、バスラットレオンにはDanzigの配合あり、マルターズディオサにはMr. Prospectorの配合があり、これらはロジザキア(ザキアの2020)の5代目までには存在しません。やはり日本競馬界においてDanzig及びMr. Prospectorの配合のある馬は活躍する傾向にあるため、ロジザキア(ザキアの2020)はこの点までを満たしていると完璧でした。
ロジザキア(ザキアの2020)について無理やり6代目以降に広げれば5代目Miswakiの下はMr. Prospector配合がありますのでこの点で下支えをするような効果が得られれば何よりであります。
以上です。
厩舎、血統面においてロジザキア(ザキアの2020)はPOG2022-2023推奨に値すると考えます。
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