推奨馬
・エンパイアブーケ（牝）
∟父：ダイワメジャー
∟母：キャッチータイトル
∟生産：ノーザンファーム
∟厩舎：木村哲也厩舎
∟馬主：サンデーレーシング
今回はサンデレーシングのダイワメジャー産駒、エンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）を紹介します。
エンパイアブーケはNHKマイル（G1）を制したメジャーエンブレムの全妹です。
そういったことから実績のある血統ですし何か述べる必要性も感じないとことではありますが、母キャッチータイトルは過去メジャーエンブレム以外POG期間での活躍馬を輩出出来ておりません。そこで今回は兄弟比較を中心に記載していきます。
感覚的な話ではありますが「G1馬になった馬の兄弟は走らない」といういわば定説のようなものがあります。特にダイワメジャー産駒の場合は全兄弟関係で好走が続いたことは正直聞いた事がありません。過去POGまくれーんブログでも何度か述べましたが父ダイワメジャーは高齢です。同期はハーツクライ、キングカメハメハ、ブラックタイドなど錚々たる種牡馬化したサラブレッド達ですがハーツクライ、キングカメハメハは既に種牡馬引退しております。その中でも毎年ダイワメジャーは活躍馬を毎年輩出する脅威の実績を叩き出しております。特にPOG期間にはダイワメジャー産駒は欠かせません。
今回エンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）がメジャーエンブレムのように当たりなのか確認していきます。
馬体
エンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）の1歳時馬体
まずはエンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）の1歳時馬体を純粋に評価していきます。
良い馬体です。まず目につくのば胴の長さです。牝馬ですが素晴らしく雄大であります。ダイワメジャー産駒の特徴としては腹回りのボリュームがあることが挙げられますがエンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）も腹回りのボリュームは十分にあります。前足周りの肉付きも良く筋肉が前方に突き出ております。トモも非常にたくましいです。後ろ足先の方にトモの筋肉が伸びており後ろ足から凄まじい推進力が繰り出されそうな雰囲気です。
この馬体だけ見れば正直即POG指名したい所でありますが、次項で兄弟馬体比較を行っていきます。
兄弟馬体比較（1歳時比較）
母キャッチータイトルが生んだダイワメジャー産駒はエンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）を含んでこれまで全6頭存在します。2018年産駒は競走馬登録も無くデータ無しですがそれ以外の4頭の馬体を載せます。
◾️メジャープレゼンス（キャッチータイトルの2010：牡）
◾️メジャーステップ（キャッチータイトルの2011：牡）
◾️メジャーエンブレム（キャッチータイトルの2013：牝）
◾️メジャークロニクル（キャッチータイトルの2019：牡）
4頭ならべましたが、4頭ともダイワメジャー産駒としてのお手本のようなボリュームをほこる馬体です。ただその中でもメジャーエンブレムは最高の馬体です。前足周りの筋肉の付き方が他の比ではありません。
話をエンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）との比較に話を戻します。
比較をした第一印象としては「エンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）の馬体は、は過去の母キャッチータイトルのダイワメジャー産駒兄弟達とは異質である」という事です。
メジャーエンブレムをはじめとする兄弟は全て馬体は相当な筋肉質であり筋肉自体の筋の線が際立っています。それに対しエンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）だけはそういった筋の線は見えていません。これが「筋肉量が少ない」という事なのかどうかは断言出来ません。これはどう述べようと結論は出ません。個人的にはエンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）の異質さは好意的にとらえたいです、胴の長さは牝馬らしからぬものであり他馬を凌いでいるからであります。
参考までにダイワメジャー産駒（メリオーラの2020）の記事を貼っておきます。数頭馬体写真がありますのでご確認願います。
兄弟測尺比較（1歳時比較）
前項で比較した馬体について定量的比較を行うため、母キャッチータイトルが産んだダイワメジャー産駒兄弟の1歳時測尺を以下にまとめます。
こう見ると分かりますが、エンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）は筋肉質ではない見た目の心配は全く不要のようです。
最も注目すべきは馬体重です。メジャープレゼンスは409kg、メジャーステップは398kgと見た目のボリュームと筋肉質さに反し小さいのです。
その後生まれたメジャーエンブレムは439kgと全く大きさが違います。2019年産駒のメジャークロニクルですが1歳時点で既に480kgと相当な大きさ。デビュー戦は2着と振るわず。まだデビューしたばかりですのでその後の動向を見ていこうと思っております。
エンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）はというと439kgとG1馬メジャーエンブレムとほぼ同じ。胸囲、管囲ともほぼ同じであります。そのためエンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）は馬体の見た目は他同血兄弟とは異質でありますが測尺は非常に評価出来ます。大きすぎず小さすぎず。まさに理想のちょうど良さです。これを見る限りエンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）は「当たり」であると思えます。
また最後にPOG期間に活躍した他ダイワメジャー産駒の測尺も念のため並べておきます。
全て母馬が違いますので先ほどの母キャッチータイトル同血比較とは考えを変えねばなりませんが、これを見る限りエンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）はPOG期間重賞戦線で活躍するセリフォスと同サイズであります。
またダイワメジャー産駒は1歳時からある程度馬体重は必要であることは一目瞭然であります。エンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）は439kgですので全く問題はなくむしろ推奨すべき点であります。
血統
エンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）の血統表
∟父母間クロス：Northen Dancer4×4
エンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）はメジャーエンブレムの全妹でありますので特に血統が良いという点は当たり前ではあるのですが、母方にSadler’s WellsとDanzigの配合がある点は同じダイワメジャー産駒として阪神ジュベナイルフィリーズ（G1）を制したレシステンシアと同配合であります。
またPOGまくれーんのブログ記事で良く取り上げるShirley Heightsの配合まであり盛り沢山な構成です。メジャーエンブレムの活躍も納得といった所であります。
その他比較
厩舎・誕生日・性別比較
エンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）が「当たり」であるかどうか別の視点で確認していきます。
まずは以下表をご覧下さい。
母キャッチータイトルが生んだダイワメジャー産駒の各種要素を比較したものです。募集価格ですがメジャーエンブレムが最安であるのが意外であります。
まず誕生日ですがメジャープレゼンスとメジャーステップは4月、5月に誕生ということで比較的遅生まれだったことが分かります。それがメジャーエンブレムでは3月に誕生という変化が生まれます。4月生まれのメジャーステップとたかが8日程度の繰り上がり差ではあるのですが、個人的にはこの誕生日差は多大な影響を及ぼす場合があると思っています。一概には言えないのですが競走馬の中には同血兄弟における4月生まれ↔︎3月生まれで圧倒的な違いが生じた例を何頭か見たことがあり、特にPOG期間中はそれがより顕著であると思っています。今回エンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）は2月8日と早生まれです。これは活躍が期待出来ると思います。
次に性別です。今回母キャッチータイトルが生んだダイワメジャー産駒として過去牝馬はメジャーエンブレムのみで他は全て牡馬でした。今回エンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）は待望の牝馬であります。この共通事項は非常に嬉しい所であります。
厩舎も見ていきましょう。母キャッチータイトルの生んだ馬たちは基本が田村康仁厩舎でした。2019年産駒のメジャークロニクルで初めて栗田徹厩舎に配属。そして今回は木村哲也厩舎であります。木村哲也厩舎といえば牡馬牝馬問わず毎年POG期間を賑わす馬を何頭も輩出する名門厩舎です。過去母キャッチータイトルの馬は一度も木村厩舎になった事はありませんが今回突如として配属となりました。この点の変化は重要であると思いなす。ぜひともこの変化に賭けたい所であります。
また同じ表を用い、他ダイワメジャー産駒の同じ内容で比較していきます。
誕生日ですがエンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）と同じダイワメジャー産駒牝馬はやはり2月生まれ、3月生まれが活躍。この点は心強いところです。またこれはPOG選定期間中に常に調べておかなければならない事ですが、早めにデビュー出来るほうが成績がよいようです。順調さが故に早期デビューするものですがダイワメジャー産駒にとっては重要な要素であります。
まとめ
ここまで述べた内容をまとめます。
◾️エンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）の調査結果
①1歳時馬体は非常に良い。ただ母キャッチータイトルが生んだダイワメジャー産駒とは異質。とはいえ馬体自体は良いためこれを好意的要素として捉えるべきと考える
②1歳時測尺が母キャッチータイトルが生んだダイワメジャー産駒間で唯一G1馬メジャーエンブレムと共通。この点は非常に良いこと
③1歳時の測尺における馬体重は他ダイワメジャー産駒しても全く問題ないものである
④誕生日が2月と比較的早生まれであることはダイワメジャー産駒としては非常に良いことである
⑤過去母キャッチータイトルが生んだダイワメジャー産駒の主線厩舎は田村康仁厩舎であったがエンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）は突如POG期間において有力厩舎である木村哲也厩舎へ変更。この点は推奨に値する
以上です。
記載したことは全て憶測に過ぎませんがこれだけ良い要素が揃っているため無視は出来ません。また毎年ダイワメジャー産駒はPOG期間に活躍馬を輩出しますのでこの馬に賭ける価値はあると思います。母キャッチータイトルが生む子としてエンパイアブーケ（キャッチータイトルの2020）は久々の「当たり」であると考えます。
コメント