推奨馬
・ダズリングブレイヴ(牡)
∟父;Saxon Warrior(サクソンウォリアー)
∟母:リリーズキャンドル
∟生産:ノーザンファーム
∟厩舎:斉藤崇史厩舎
∟馬主:サンデーレーシング
今回はサンデーレーシングのSaxon Warrior(サクソンウォリアー)産駒、ダズリングブレイヴ(リリーズキャンドルの2020)を取り上げます。
当馬の推奨理由には当たらないのですが、「サンデーレーシング×斉藤崇史厩舎×芦毛馬」というとクロノジェネシスのイメージがありそれだけでも何か期待の気持ちが湧き上がってきてしまっております。そんな中でダズリングブレイヴ(リリーズキャンドルの2020)を調べていくと魅力多き馬だと思い以下推奨理由を記載していきます。
父Saxon Warrior(サクソンウォリアー)について
Saxon Warrior(サクソンウォリアー)はノーザンファーム生産馬でイギリスのエイダンオブライエン厩舎所属のディープインパクト産駒です。イギリスで相当な活躍を見せました。主な成績は以下の通りです。
2015年生まれの当馬は、2017年2歳時の8月に新馬戦を勝利。その後2戦目2017年9月にベレスフォードステークス(GⅡ)を勝利。同年10月にレーシングポストトロフィー(G1)を勝利。そして翌年休み明けの2018年5月に英国2000ギニー(G1)を勝利と、要はデビュー4戦連続勝利且つ重賞3勝という脅威的な成績を残した馬です。
その後はG1戦線で活躍も勝利はなく3歳時に屈腱炎を発症しそのまま引退となっています。ここで言われるのが「Saxon Warrior(サクソンウォリアー)は早熟では」ということです。一口馬主観点では長期的な活躍を当然望むものですのでネットやSNS上でも懸念の声があるようですが、POGは早熟で問題ありませんのでむしろSaxon Warrior(サクソンウォリアー)産駒は推していきたいくらいです(怪我が発生するかは懸念)。
それでは英国2000ギニー(G1)のレースを見ていきましょう。
もう1ついきます。2戦目のベレスフォードステークス(GⅡ)です。
Saxon Warrior(サクソンウォリアー)は父ディープインパクトのような末脚も持っているのでしょうがどちらかと言えばある程度好位置につけて最後の直線抜け出し押し切るという走法です。基本的には日本競馬界においてもその走法のほうが適していると思いますので産駒も走法及びその根性が受け継がれていうことに期待します。
母リリーズキャンドルについて
リリーズキャンドルはフランス産のフランスで活躍した馬です。競争成績については2018年開催のマルセルブサック賞クリテリウム・ド・プーリッシュ(G1)という2歳牝馬限定G1を勝利した戦歴の持ち主のようです。マルセルブサック賞は2007年にザルカヴァが勝利、後にザルカヴァは凱旋門賞(G1)を勝利するわけですのでフランスの牝馬の有力どころが集結する由緒あるレースなのでしょう。
リリーズキャンドルはその他重賞でも活躍した馬のようで主戦場は1400m〜1600mです。それではマルセルブサック賞クリテリウム・ド・プーリッシュ(G1)の映像を見ていきましょう。
母リリーズキャンドルの能力と根性に賞賛を贈りたくなる、そのようなレースです。これはすごいですね。道中最後方に位置付けて進み、最後の直線で外側に持ち出した後、一気に差し切ります。フランスは日本に比べ芝が深いと思いますのでその中でこの前に進む推進力というのは相当なものだと考えます。
リリーズキャンドルは同年2018年に引退し繁殖牝馬入りします。同年2018年12月アルカナセールで吉田勝己さんにて110万ユーロ(約1億4000万円)で落札されて日本に入ってきております。アルカナセールは過去リスグラシューの母リリサイドも落札された経緯もあるようですので、ダズリングブレイヴ(リリーズキャンドルの2020)にも並々ならぬ期待を持たざるを得ないものであります。
馬体・測尺
ダズリングブレイヴ(リリーズキャンドルの2020)の1歳時馬体
この時点での馬体ですが、まだ幼さを感じます。芦毛であるため馬体の線の分かり辛さに拍車がかかっていますが、まず顔は小顔、耳の立ち方も良い。前足部分ですが前方に突き出でており十分ではありませんが成長すると良いと考えます。それからトモですがボリュームは可もなく不可もなくといったのが第一印象ではありましたが、良く見ると前方と足先に対し筋肉が伸びているようにも見えます。トモの形状は良いです。腹回りのボリュームもある程度ありますので、1歳時点としては問題ないと考えます。
参考までに父Saxon Warrior(サクソンウォリアー)の馬体は以下をご覧下さい。完全に成長しきっている姿ですので同率比較ではありませんが、ダズリングブレイヴ(リリーズキャンドルの2020)の成長がこうなると良いと思う次第です。
測尺
ダズリングブレイヴ(リリーズキャンドルの2020)の1歳時測尺は以下の通りです。
・体高:150.0 ・管囲:20.3
・胸囲:170.5 ・測尺:425
Saxon Warrior(サクソンウォリアー)産駒はまだデビュー前ですので比較は無しとします。先ほど馬体評価の際に受けた印象とは異なりある程度馬体重もあるしっかりとした馬なのだと改めて認識した次第です。管囲もある程度あり骨太で丈夫なのだと思います。馬体重も2歳時には450kg〜480kg程度には成長するでしょう。測尺自体も推奨に値するものと考えます。
血統
ダズリングブレイヴ(リリーズキャンドルの2020)の血統表
∟父母間クロス:Lyphard5×5、Northen Dancer5×5、Danzig5×4
ダズリングブレイヴ(リリーズキャンドルの2020)において大きな魅力はこの血統でしょう。あくまで「ディープインパクト産駒」という観点でいくと、母方にこのDanzigとLyphardが存在する馬はジェンティルドンナです。
またほぼ同血ということで2019年の東京優駿を勝ったロジャーバローズも同じく母馬にDanzigとLyphardが存在します。正直まずこの2頭との共通項があるという点だけでも十分推奨に値すると考えます。ただジェンティルドンナもロジャーバローズもDanzigの血は父母間クロスの構成ではありませんのでこれがどういった効果を生み出すのかは未知数です。意外にもディープインパクト産駒でもジェンティルドンナやロジャーバローズと同じように母馬にDanzig配合+Lyphardクロスになっている馬はこの2頭の兄弟馬以外に存在しません(と思います…)。私はせひとも成功の方に賭けたいです。
その他にもディープインパクト産駒と相性の良いキズナの母にも配合のあるStorm catの下のStorm Birdの配合があります。他にも日本競馬界で活躍馬を多く輩出しているMill Reef(ミルリーフ)の配合もあり、まさに贅沢なてんこ盛り状態であります。
また改めてではありますが、POGまくれーんのブログにおいて推奨する血統構成「父母間Lyphard(リファール)クロス」が成立しております。父母間LyphardクロスのPOG期間における威力は以下記事にまとめています。
この記事でも述べておりますが、父母間Lyphardクロスがあれば良いというものではありません。各推奨要素を後押しするものであると記載しておりますがここまでに述べた各種要素を踏まえると十分後押しになっていると考えます。参考までに父母間Lyphardクロスが成立ディープインパクトの子供の産駒については札幌2歳ステークスで2着に好走したアスクワイルドモア(父キズナで父母間Lyphardクロス)、フィリーズレビュー(GⅢ)を勝ったウォーターナビレラ(シルバーステート産駒、父母間Lyphardクロス)など成功例も出始めています。
また母リリーズキャンドル自体の血統表を見てみましょう。
プラスヴァンドームから続くMiswakiがあります。つまり母方にMr. Prospector配合があるということです。他にもHighest Honorという日本競馬会界で「レーヴ」と付く馬名に良く配合(レーヴドスカー)にある血もあります(トニービンと同じGrey Sovereign系)。更にはRaise a Nativeの配合もあり盛り沢山過ぎるくらいであります。
ダズリングブレイヴ(リリーズキャンドルの2020)は血統配合も非常に強力でその上にLyphardクロスの後押しもあることから成功は間違いないと言っても過言ではないと思います。
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